全日本男子弓道選手権大会を報告

見事連覇を成し遂げた石川さん(中央)

 日出町在住の石川崇さん(34)が、9月に東京都で開催された「天皇杯第72回全日本男子弓道選手権大会」で2連覇を達成。7日午前10時半、本田博文日出町長に報告を行った。和田純司町弓道会副会長も同席。
 大会は昨年は新型コロナウイルスの感染予防ため中止となっており、2年間、石川さんが優勝杯を持っていた。今年は、例年100人ほどが参加する大会を、ブロックに分けて予選を行い、18人が代表として選出され、前回大会で優勝した石川さんと前回大会で予選トップだった選手を含め20人が全国大会に出場した。
 全国大会でも予選と決勝があり、予選では入場から退場までの所作も審査の対象となるため、すべて的に当てても予選を通過できるとは限らないという。石川さんは前回大会の覇者ということもあり、注目を集めていたことから「とても緊張して、体が思うように動かなかった」と話す。予選は上位10人が通過できるが、石川さんは10位でギリギリ予選突破。決勝戦は純粋に的に当てた得点のみで競い、気持ちを建て直した石川さんは「楽しくやれた」というように、10射すべて的中して優勝を果たした。
 複数回優勝する人はいるが、連覇をする人は少なく、石川さんの前に連覇をした人は50年ほど前だという。今回の優勝により、次回大会にも出場が決まった。
 宇佐市安心院町出身で、安心院高校の時に部活で弓道と出会った。その後も弓道を続け、2年ほど前に別府市から奥さんの実家のある日出町に移住。明豊中・高校で中学生を教えながら、弓道部の顧問も務めている。
 石川さんは「予選はふるいませんでしたが、決勝で盛り返すことができ、悲願の連覇を達成できました。次回出場も決まったので、また頑張りたい」と報告。本田町長は「全国の頂点に立ち、町民に勇気と誇りを与えてくれました。弓道をしている人にも励みになり、レベルアップにつながると思う。今後も活躍を期待しています」と労った。