ラグビー日本代表VSオーストラリア代表

格上のオーストラリアを相手に果敢な攻撃で会場を湧かせた

 ラグビー日本代表の秋シーズンのテストマッチの初戦となる、オーストラリア代表「ワラビーズ」との試合「リポビタンDチャレンジカップ2021」が23日午後1時45分、昭和電工ドーム大分で開催された。約1万7千人が訪れて、世界最高峰の戦いに熱狂した。
 ワラビーズは、ワールドカップで優勝経験もある強豪チームで、現在、世界ランキング第3位。世界ランキング10位の日本代表は過去5回対戦しているが、勝利は一度もない。今回も、一時は4点差まで詰め寄ったものの、23ー32で惜しくも敗れた。
 試合は、前半7分、オーストラリアのトム・ライト選手にトライを決められたものの、16分に松田力也選手がペナルティゴールを決めてすぐに得点。その後もオーストラリアのジョーダン・ぺタイヤ選手と日本のレメキロマノラヴァ選手がトライを決めるなど、一進一退の展開になった。前半終了時点では、13ー17とオーストラリアに4点差まで迫った。
 後半に入っても、オーストラリアの猛攻に一歩も引かず、激しい攻防となった。15分には、中村亮士選手が相手のパスを奪うインターセプトに成功し、トライ。途中交代で出場した田村優選手もペナルティゴールを決めるなど、最後まで諦めずに善戦した。
 試合終了後、日本代表のジェレミー・ジョセフ・ヘッドコーチは「規律の部分では、改善が必要。あれだけペナルティを出してしまうと、強豪チームには勝てないし、(反則の)タイミングも試合に影響したと思う。ヨーロッパツアーでは、改善したい」。
 ピーター・ラブスカフニ主将は「自分たちのプレーに誇りを持っている。チームは1つになれたと思う。しかし、自分たちのミスからポイントを取られる結果になってしまった」とそれぞれ振り返った。
 会場では、観客が拍手と配布された応援グッズを使って応援をしながら、熱戦を見守り、終了後は両チームの選手の健闘を大きな拍手で称えた。
 表彰式では、感染症予防対策のため、カップ授与は、マイケル・フーパー主将が台に置かれたカップを自ら手に取る形で行われた。
 日本代表は、11月から欧州遠征を行う予定で、6日にアイルランド、13日にポルトガル、20日にスコットランドと対戦する。