日出町が令和4年度当初予算編成方針

本田町長が厳しい財政状況における予算編成の考えを幹部職員を前に訓示した

 日出町は、令和4年度当初予算編成方針説明会を25日午前10時、町役場大会議室で行った。
 予算編成のプロセスの一部を見直し、初めて町政推進指針を策定した。新型コロナウイルの影響などで税収の減少など厳しい状況が予想されるため、さらなる行財政改革を行い、危機感を持って担当事業を一から見直すことが求められている。
 本田博文町長は「令和2年度の決算では、実質収支は黒字化を達成できたし、経常収支比率は92・7%と前年と比べ4・8%改善した。ただ、地方交付税が増えたり、コロナの影響で事業抑制されたことなどでなし得たもの。楽観視できるものではない」と厳しい見方を示した。その上で「住民ニーズと政策効果を踏まえ、考えてほしい。ウイズコロナの中での社会経済活動の再活性化、まちの賑わいづくり、DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みと業務の効率化を重点に行いたい。もちろん、これ以外のことが重要度が低いわけではない。目指すべき将来像の実現のため、特別枠も設ける。創意工夫を凝らした新規事業を募集するので。積極的に応募してほしい。英知結集し、町民が明るい気持ちになれるような編成にしてほしい」と訓示した。
 当初予算では、初めて特別枠「ひじまちもっと生き活きチャレンジ枠」を設け、町政推進指針に掲げる項目について、新規事業を各課から募り、行う。また、まちづくり推進経費、DX推進経費、公共施設マネジメント経費は、重点政策経費とする。義務的経費、投資的経費、重点政策経費を除く経費を対象に、各課へ一般財源配分額を設定する。
 さらに、ふるさと寄付金は財政にとって大きな力となっているが、来年度はどうなるか分からない。今後、自然災害などの突発的な事項やコロナ対策、公共施設の長寿命化などが必要となるため、財政調整基金や公共施設整備基金の積み増しも図りたい考え。
 これらを踏まえ、事業の選択と集中を行い、政策効果が乏しい歳出を徹底して削減し、政策効果の高い歳出に転換するワイズスペンディングの視点に立った予算編成をし、「第5次日出町総合計画基本計画」に基づき、「住むことに喜びを感じるまち」の実現に向け、優先事業を適切に判断をして事業構築を行うこととした。