別府溝部学園高校食物科の卒業発表会

3年3組37人が研究した卒業発表を行った

 別府溝部学園高校食物科は3年3組37人(男子18人、女子19人)の卒業発表会を11日午前11時30分、同校総合実習棟4階で開催。中学校の恩師、同学園職員らが出席した。
 今回の卒業発表会は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から恩師や保護者が体育館で会食するのではなく、和食・洋食・中華のそれぞれの弁当を持ち帰る形とした。
 佐藤清信校長が「新型コロナウイルスの影響で、子どもたちの発表の場が無くなったため、ひとつでも発表の場を設けたいと考えて、課題研究の発表と集合写真と短時間で終わらせることにしました。本当は、1階で食事会をしたかったのですが、お弁当を持ち帰る形にしました」とあいさつ。
 続いて、講師の上月吉郎おにやまホテル常務取締役(3年次の和食担当)、橋本正広おにやまホテル料理長(1年次の和食担当)、伊東光一白菊ホテル洋食料理長(3年次の洋食担当)、末次大祐BurLoneオーナーシェフ(ジビエ料理など洋食担当)、横山眞一中華料理講師(2、3年次の中華担当)、安部昌子AuBonCoeurオーナー(2年次の製菓担当)および和・洋・中の弁当の献立、お土産(ほうじ茶と栗のパウンドケーキ、普通科ライフデザインコースが作ったポケットティッシュケース)が紹介された。
 課題発表として▽食品ロスについて▽ジビエの利活用について▽食と農とSDGsについて―の3点を行った。
 食品ロスとは、本来は食べられる状態にもかかわらず食品が廃棄されることなどを意味している。原因として①食品の買い過ぎや期限切れ②食べ残し③商品の売れ残り―などを挙げた。減らすために出来ることとして▽買う前に食材のチェック▽必要な分だけ買う▽期限表示を見て買う▽適切に保存▽食材を上手に使い切る▽食べきれる量を作る―と説明した。
 最後に生徒を代表して植田優菜さん(朝日中学校出身)が「コロナ禍の中、多くの先生方が来て下さるとは思っていなかったので、とても嬉しいです。私たちの中には中学生のころ、掛け算が出来ず職員室で先生と勉強していた生徒もいます。そのほかにも、たくさんお世話になりました。コロナの関係で、1年生のころには出来た文化祭の模擬店や大量調理実習が出来ず、修学旅行は東京から『鬼滅の刃』の流行りに乗って竈門神社に行きました。そんな中で、みんなと協力してきました。卒業後は、それぞれの道を歩みますが、この3年間で学んだことを活かしながら、これからも日々成長していこうと思います」とお礼の言葉を述べた。
 集合写真撮影後、1階試食室で生徒が恩師らに弁当を手渡して、歓談をする姿があった。