車いすバスケの鳥海選手と体験会も

鳥海選手と一緒に子どもたちが車いすバスケを体験した

 太陽の家は、太陽ミュージアム第2回企画トークイベント「東京パラリンピックとパラスポーツのこれから」を14日午後1時から、サンスポーツセンター体育館などで行った。約100人が参加。明野中央病院が共催。
 太陽ミュージアムは昨年7月に太陽の家の敷地内にオープンし、新型コロナウイルスの影響で使用を制限されたものの、8月には大分県主催の東京パラリンピック聖火フェスティバルの関連事業として、アート展「ひかり展」が開催されるなどした。
 はじめに、ミュージアムの見学やVR体験が行われた。引き続き、シンポジウムでは、日本パラ陸上競技連盟理事で東京パラリンピック日本選手団陸上監督を務めた指宿立・明野中央病院理学療法士科長が「東京パラリンピック陸上競技とパラスポーツのこれから」をテーマに講演した。「一番のポイントは、感染症対策だった。手指の衛生と飛沫防止に気を使った。陸上では、初めて種目となったユニバーサルリレーで金メダルを目指したが、銅に終わった。パラアスリートのスポーツ傷害予防で、予防プログラムをレガシーをしてつくり、ネットワークを構築に取り組んでいく必要がある」とパリ大会へ向けての課題についても話した。
 パラリンピックでNHKのレポーターを担当した千葉絵里菜さんが選手との思い出、ボッチャに魅力を感じたこと、同じ脳性麻痺でもいろんな人がいて、諦めずに頑張っていることに感銘を受けたことなどを語った。
 また、車いすバスケットボール日本代表として活躍した鳥海連志選手が登壇。「コロナ禍では、同じ時間に練習をするなど工夫をした。1年延期されたことで、若手が成長できる期間だったと思う。リオから5年、東京でメダルを目指して頑張っていましたが、よい結果を残せずにいて、チームのため、選手のためにできることについて見つめ続けてきた。そのことで、チームがより一体感を持って戦えたと思う」と振り返った。今後については「最年長としてチームを引っ張るのが1つの課題。個人的には、ヨーロッパでプロリーグに参戦し、プレイヤーとしてレベルアップしたい。日本が世界の強豪として根づくことが最大の目標。日本にプロリーグが出来るのが、一番の理想」と話した。
 その後、体育館で子どもたちと一緒に車いすバスケの体験会を実施。子どもたちは、車いすに乗ったままボールを扱い、シュートすることの難しさやゴールが決まった時の喜びを体感した。