思春期の成長のために

思春期の子どもたちの発達などについて話を聴く補導員

 別府市青少年補導員協議会は11月22日午前9時半、令和3年度の研修会を市社会福祉会館で開催した。約40人が参加。
 別府市立中部中学校の田中生弥子養護教諭が「思春期の子どもの心の成長のために、周りの大人ができること」と題して講演した。養護教諭は、学校の中で心身の健康に関する専門職で、健康診断やケガの応急処置などの保健管理、生活リズム、感染予防などの保健教育、健康相談など幅広い業務を行っている。子どもたちの心身に関する相談を受けることも多い。
 「養護教諭は、子どものからだと心を一緒に診て、場合によってはスクールカウンセラーにつないだり、親と相談して医療機関につなぐこともします。思春期になると、子ども自身も自分の変化を感じています。大人もそういう時期があったのですが、大人になると忘れがち。心と体に変化が出るのは、順調に心と体が発達しているということにもなる」と話した。
 昨年行った中学2年生へのアンケートでは、中学生になって「成長したなあ」と思うことは、という問いに、体では「身長や体重が増えた」「足が大きくなた」「ひげがはえた」などがあり、心や人とのかかわりでは「親に反抗的になった」「1人になりたい」「協調性、社会性がついた」「挑戦したくなった」「自分の意見が言えるようになった」などの回答があったことを紹介。
 思春期における発達段階などにも触れて「思春期の成長に大切なことは、ありのままの自分を育てるための時間の共有が大切。ただ一緒にいるだけでも意味がある」と語った。