別府市新学校共同調理場整備で保護者説明会始まる

新しい共同調理場の概要や運営について説明があり、保護者の意見を聞いた

 別府市教育委員会は、新学校共同調理場の令和5年9月の運用開始に向けて、16日午後7時から、市立別府西中学校で保護者説明会を行った。33人が参加。23日まで全6回行われる。
 新しい共同調理場は、流川通り沿いで別府ラクテンチ下側の旧温泉プール跡地に建設される。鉄骨造の2階建てで、1階は調理や炊飯、洗浄などの調理業務を行うスペースで、2階は見学が出来るスペースや、多目的室、ミーティングルームを設ける予定。
 出入口を2カ所にし、車両が周回できるように、一方通行にすることで、スムーズで効率的な運用を目指す。調理員と事務員、来客の動線を完全に分離し、調理場内の作業スペースも一方通行で衛生的に行われるようにする。
 また、スチームコンベクションオーブンなどの最新調理機を導入し、献立を充実させ、栄養素バランスに優れた多彩な献立にする予定。新共同調理場で作られるのは、幼・小・中学校すべての給食で、約8500食。3献立で手作りにこだわり「日本一おいしい給食」を目指すと言う。
 運営は、民間事業者に委託したい考えを示し、調理、洗浄、清掃、保管、配送、回収などを委託。献立の作成や食材の購入、食育の推進、地産地消の拡充、食物アレルギー対応食の実施などは別府市が行うと説明。
 さらに、食物アレルギー対応センターを設置することも説明。新調理場とは別の場所に施設を整備し、専任の正規職員の調理員が運営。各学校へ専用容器で直接配送する体制をとる。場所については、一番新しい山の手小学校の調理場を考えているが、今後、検討課題とした。
 柏木正義教育部長が、これまでの経緯を説明して「ていねいな説明をし、皆さんの期待に応えられるようにしたい」と述べた。
 参加した保護者からは「単独調理場で働いていた調理員が新しい調理場でも働くと思っていたが、どうなのか」「車の出入り口にランプをつけるなど、安全面に配慮してほしい」「3献立、手作りというのは素晴らしいと思うが、逆に民間委託で手抜きをすることも懸念される。どう管理していくのか」などの質問が出た。
 教育委員会側は「これまでと違い、大量調理となり、強みを発揮できにくい。ノウハウのある民間にお願いすることで、安全安定な給食の提供が出来ると思う」「車両出口には、点滅ランプをつけるなどする」「民間に丸投げということではなく、しっかり管理をしていく」などと答えた。
 説明会は17日に北部中学校、20日に中部中学校、21日に鶴見台中学校、22日に朝日中学校、23日に青山中学校で行われる。いずれも午後7時から。