姉妹都市英国バース市作品展

バースで活動するアーティストらの作品が並ぶ
バース・スパ大学で学んで別府で活動している
東さんが美術館で作品制作をしている

 別府市は、姉妹都市の英国・バース市から届いたアート作品を13日まで、別府市美術館に展示している。
 バース市はロンドンから約176㌔㍍西にある都市で、英国の中では唯一の温泉地。バース市街は世界遺産に登録されている。別府市とは1994年に姉妹都市を結んだ。
 これまでも、小・中学生がお互いの市を紹介した絵巻物を作って交換をする「絵巻物プロジェクト」など、バース別府友好協会を中心とした活動を行っている。コロナ禍で対面での交流は難しいものの、市内にはバース・スパ大学を卒業したアート関係者も滞在していることなどから、アートを通じた交流をしようと企画した。
 作品は、主にバースに拠点をおいて活動をしている人や「清島アパート」のアーティストら20人以上の作家、バース・スパ大学の学生の版画、写真、イラスト、スケッチなど約90点の作品がズラリと並び、訪れる人の目を楽しませている。
 2階への階段をのぼると、バース・スパ大学で学び、清島アパートで制作活動をしている森本凌司さんのインパクトの強い作品が出迎えてくれる。森本さんは写真をプリントした布同士を縫い合わせて顔などを縫う作品を作っている。
 また、同じくバース・スパ大学のファインアート修士課程を卒業して清島アパートで活動する東智恵さんは、美術館の1室を借りて、創作活動をしており、自由に見学できる。大きなキャンパスの上にカラフルな色を敷き詰め、その上にはまったく別の作品が描かれる。何層にも重なった色やモチーフを通して、自身の経験や想いを表現する絵を描いている。宮崎県出身で、以前見学をした清島アパートで制作活動をしたいと帰国後、応募した。「いろんなアーティストが住んでいて、とても刺激を受けます。思いのままに色を重ねながら、どんな絵を描いていくかを考えながら制作しています。コロナが収束したら、また英国で勉強したい」と話した。
 作品は、午前10時から午後5時(最終日は午後4時半)まで。24日から4月15日までは、別府市役所1階正面玄関ロビーでも展示を予定している。