別大附属看護専門学校が閉校

卒業証書を受け取る生徒
閉校宣言をする後藤鈴子校長

 別府大学附属看護専門学校(後藤鈴子校長)は第51回卒業証書授与式と閉校式を4日午前9時30分、別府大学3号館ホールで挙行し、最後の卒業生19人が学び舎を巣立った。
 国歌斉唱後、学生一人ひとりに卒業証書、大分県知事賞や皆勤賞を手渡した後藤校長が「皆さんが待ち望んでいる社会は、新型コロナの問題で政治や経済が混乱しています。その社会の中で、問題を解決する重要な役割を担う人材として、本校で学んだ知識や技術を基礎に自己研鑽を忘れずに頑張って下さい」と式辞を述べた。
 二宮滋夫学校法人別府大学理事長と、大戸朋子公益社団法人大分県看護協会長がそれぞれ祝辞を述べた。
 送辞に変わり、第49回生の渡邉誠さんが「看護師は自分の体が資本です。自分が健康でなければ、患者さんに対することは出来ません。自分自身を大切にして過ごして下さい」と述べて、第49回生が歌った「旅立ちの日々」が流れる中、カーネーションの花束が卒業生一人ひとりに手渡された。
 最後の卒業生を代表して中野歩美さんが「新型コロナ対策の中、病院、施設の皆さんのご理解とご協力のおかげで実習方法や時間の変更はありましたが、臨地実習(看護専門職をめざしている学生が、実際に病院などの医療機関や保健施設へ行って、臨床での実践を学ぶ授業)が出来ました。患者さんのことをともに考えて悩み励ましてくれた先生や仲間に助けられ、実習を乗り越えることが出来ました。これから看護師として、人の生命に携わっていくことの責任と自己の役割を意識しながら、一人の生活者として患者さんに向き合い続けたいと思います」と答辞を述べた。
 平岡なぎささんが卒業記念品(ソメイヨシノ1株)の目録を後藤校長に手渡した。同窓会からの記念品を佐藤陽香さん、大分県看護協会からの花束を河野亜弓さん、同窓会からの花束を村上裕美さんがそれぞれ受け取った。
 授与式終了後、閉校式が行われた。
 初めに後藤校長が「別府大学附属看護専門学校は52年間の看護養成所を2022年、令和4年3月をもって閉校することになりました」と閉校宣言を行った。
 続いて、あいさつをした二宮理事長からこれまでの功労を称えて和田博美同窓会会長、甲斐泰子・第7代校長、白岩弘道・第8代校長をそれぞれ表彰した。
 閉校記念講演として、大分県医療生活協同組合大分健生病院の河野香織看護部長が「看護管理者の目線からみたコロナ禍における看護の力と後輩への期待」をテーマに行った。
 別府大学附属看護専門学校は1970(昭和45)年4月、准看護師から看護師への2年過程で、全日制40人、定時制・夜間・3年過程40人で別府青葉高等看護学校として設立。76(昭和51)年、別府大学附属看護専門学校として今日に至った。これまで看護師として3千人余りの社会に送り出してきた。
 被表彰者および最後の卒業生19人は、次のとおり。(敬称略)
 【授与式】▽大分県知事賞=松下沙耶加▽皆勤賞=神品あかり、白石達也、白岩月
 【卒業生】穴見花琳、安部詩織、安東敦郎、尾﨑綾、小野奈々恵、神品あかり、川末花南、河野亜弓、佐藤陽香、七條涼莉、白石達也、白岩月、竹内瑛、中野歩美、橋元菜緒、平岡なぎさ、松下沙耶加、村上裕美、安永友子