別府市議会の令和4年第1回定例会⑥

 別府市議会は令和4年第1回定例会の一般質問3日目を16日午後1時半から再開し、三重忠昭氏(市民クラブ)が執行部の考えを質した。三重氏で一般質問が終了した。
 本会議は22日午前10時から再開され、予算決算特別委員会の委員長報告や表決、補正予算案や人事案件などの追加上程が行わる予定。

リサイクルさらに推進を

荒金卓雄氏(公明党)

荒金 卓雄氏

 荒金氏は、使用済みのパソコンや小型家電の回収、リサイクルの取り組みについて「混ぜればゴミ、分ければ資源がリサイクルの大原則。別府市ではいつから、どこで回収をしているのか」と質問。
 原田勲明生活環境課参事が「平成26年6月から市役所やリサイクル情報センター、各出張所にボックスを置いたり、不燃物の中から職員が選別するピックアップ方式で行っている」と説明。
 荒金氏は「5年間で約11㌧が回収されている。物品の総重量で、有用な金属はわずかだと思う。売却額は5年間で約90万円で、労力に見合った経済的な仕組みにまではなっていない。回収を増やすためには、市民の協力が不可欠」と指摘。
 インクカートリッジを販売するメーカーが取り組んでいる「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」を紹介。「メーカーが共同で回収、再資源化している。2008年から始まっており、自治体でもボックスを置く場所を提供しているところがある。別府市も参加してはどうか」と提案。
 原田参事は「詳細が不明なので、処理手順を含めて調査したい」と答弁。
 荒金氏は「費用はプロジェクトが負担するので、考えてほしい」とし、現在市役所に設置されている使用済み小型家電の回収ボックスについても「もっと分かりやすい場所に設置し、スケルトンにするなどして、何を回収しているのかを分かりやすくしてはどうか」とした。

教員の広域異動見直しを

三重忠昭氏(市民クラブ)

三重 忠昭氏

 三重氏は、大分県独自のルールである、教職員の広域人事異動について質問。若杉圭介学校教育課参事が「県内を14の人事地域にわけ、10年以内に3つ以上の人事地域で勤めるもの。多様な経験をつませるため、若年期の広域異動をしている」と説明。
 三重氏は「異動そのものを否定しているわけではないが、他県にないルールによって仕事と生活の両立の問題だけではなく、保護者や地域の人から関係できてもすぐ変わってしまうと聞く。災害時や緊急時に先生が学校にこれない。教員不足の問題にも影響している」と指摘。「多忙化の解消、人事異動の是正を他の教委と連携して、県教委にしっかり申し入れをすべき」と質問。
 寺岡悌二教育長は「教職員の人材の育成、市町村格差の是正、教育水準を高めるものと理解している。遠距離通勤の問題、仕事と生活の厳しさも認識している。大きな問題があれば、県教委に伝えたい」と答えた。
 三重氏は「改善に向けて声をあげてもらいたい。現場の声をしっかり聞きながら、子どもにも教職員にも良い教育環境をつくってもらいたい」と要望。
 消防職員の採用での色覚検査について「県内の状況も踏まえて、廃止してはどうか」と質問。須﨑良一消防長が「平成30年から、色覚調査を3色に変更し、門戸を広げた。すでに要件としている免許の保有で検査項目を廃止したい」と答弁した。