別府市民フィルハーモニア管弦楽団定演

芝岡さんを指揮に迎えて迫力のある演奏で観客を魅了した

 別府市民フィルハーモニア管弦楽団の第28回定期演奏会が19日午後2時、ビーコンプラザで開催され、多くの人が訪れた。
 同楽団は、別府市内で活躍する音楽家とそれを支援する県内の音楽家によって、1993年10月に「別府市民交響楽団」として結成された。年2回、定期演奏会を開くほか、小・中学校でのミニコンサート、音泉タウン音楽会を行うなど、精力的に活動を続けている。2016年に現在の名称となった。
 今回は、指揮に芝岡愛貴さんを招いて実施。芝岡さんは大阪生まれで、一度は音楽の世界から離れていたが、パソコンで音楽を制作する仕事に携わり、再び音楽の道へ。2019年の「ワルシャワ国際吹奏楽指揮コンクール」で2位を受賞。2021年には、審査員として関わった。
 演奏は、ストラヴィンスキー作曲「バレエ組曲『火の鳥』」、チャイコフスキー作曲「交響曲第4番ヘ短調作品36」の2曲。「火の鳥」は、何度か編集されており、今回は1919年版を演奏。7曲で構成され、王子が魔法にかけられた王女を火の鳥の力を借りながら助け出すという物語。クラシック音楽の概念を覆すような音楽となっている。
 「交響曲第4番」は、第4楽章からなる。ホルンとファゴットによる不気味なファンファーレから始まり、逃れられない強い運命が表現されている。第2楽章になると一転して、平和的な雰囲気に。第3章はガラリと音楽が変わり、第4章はお祭りの音楽で締めくくっている。
 芝岡さんが登場すると、大きな拍手がおくられ、ゆったりと演奏がはじまり、息の合った迫力のある演奏に、訪れた人たちは聴き入っていた。