大分県代表に「溝部学園」

天皇杯予選に優勝した溝部バスケ部員とスタッフ、保護者ら

 第98回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会大分県代表決定戦が9日、杵築市文化体育館で行われ、別府溝部学園高校が2年連続2回目の優勝を果たした。この県大会は5月に行われた社会人の部の上位2チームと6月に行われた高校総体の上位2チームで競われた。溝部は9月18日から徳島県鳴門市で行われる天皇杯一次ラウンドに出場する。
 溝部は1回戦で社会人優勝チームの中津協会を91対73で破ると決勝で高校優勝チームの柳ケ浦を接戦の末、91対84で撃破した。高校総体の決勝と同じ顔合わせとなった試合は開始から溝部がファウルを多発。攻守でリズムを崩すと第3クオーター途中まで最大19点のビハインドを負った。
 柳ケ浦のセネガル出身の留学生ボディアン ベノイト君(1年)を溝部のコンゴ出身の留学生エボマ アーノルド君(3年)とロハンジェラ ジョン君(1年)が抑え込み、リング下で主導権を得る。 第4クオーター残り2分30秒で溝部はキャプテン後藤有輝君(3年)がリング下の難しいシュートを決めるとリズムをつかみ残り1分45秒で逆転。
 ここからオールコートディフェンスで相手の攻撃を封じ込めた。柳ケ浦はファウルゲームに持ち込むが、フォワードの石橋健人君(3年)、ガードの大庭涼太郎君(2年)が次々とフリースローを成功させ、8点差に突き放し、勝負を決めた。
 僅か創部8年目の溝部バスケ部は強化を進める溝部仁理事長のもと、佐藤清信校長が陣頭指揮。前任の末宗直柔監督が今春、退職。おおいた国体、少年女子チームの監督を務めた伊藤滋氏を中津市から招へい。アシスタントコーチ、チームマネージャーも教員、事務員として配属し、スタッフも充実させている。「知育、徳育、体育」の高校部活動の方針を堅持し文武両道を追及。学園生活の充実に加え、社会のニーズにも応えるべく、部員の大学進学にも努め、学園としての進学率も向上させている。
 佐藤校長の話。「栄えある天皇杯、一次ラウンドに大分県を代表しての出場は光栄の極みです。社会人チャンピオンの中津協会、先日の総体で負けていた柳ケ浦に打ち克った、伊藤監督をはじめ生徒達を誇りに思います。次のラウンドでは、高校生らしくハツラツとプレーして溝部スポーツの魅力を発信して欲しいと思っています」。