海の環境守り憩いの場に

海岸の環境保全や整備に尽力をしている2団体が表彰された

 一般社団法人全国海岸協会(足立敏之会長)の令和4年度海岸功労者表彰の贈呈式を27日午前10時、大分県別府土木事務所で行った。関の江海岸の自然を守る会(髙橋伸子会長)と杵築市奈狩江地区住民自治協議会(木村謙次郎会長)が受賞。大分県からの受賞は平成27年度以来。
 同協会では、海岸事業の推進や海岸の水防活動、海岸愛護及び海岸事業に関する調査研究などの活動で功労のあった個人や団体を表彰している。令和4年度は、全国で海岸愛護に7団体、海岸の利用に1団体、海岸事業に関する研究に2人をそれぞれ表彰した。大分県の2団体はいずれも海岸愛護での受賞。
 岸元和明別府土木事務所長が各団体に表彰状と記念品を伝達して「これまでの長年の活動に心から経緯と感謝を申し上げます。海岸は、人と海との触れ合いの場であると共に、生活に潤いをもたらす貴重な場です。今後とも、ご活躍を期待しています」とあいさつ。
 木村会長が「奈多海岸は砂浜と松林が続く広大な海岸で、『日本の百砂青松(はくさせいしょう)100選』にも選ばれています。しかし、近年、荒れて松が枯れたりする中で、6年前から活動を続けてきました。遊歩道を整備したりして、人が入れない荒れた松林が見違えるようになりました。これからも、多くの人に海岸を訪れてもらえるようにしていきたい」。
 髙橋会長は「表彰をしていただき、とてもうれしいです。昨年亡くなった夫の思い入れが強く、心のよりどころといってもよい場所です。なるべく自然のままの環境を残そうと20年ぐらい前から活動を始めました。皆さんのバックアップがあったから、続けてこられました。活動を通じて、自然の大切さ、豊かさに気づかされた20年でした。まだまだやることはあります。1つ1つ皆さんと力を合わせて活動が出来る自分に感謝しながら、これを励みに続けていきたい」とそれぞれ思いを述べた。