別府市教育委員会は3日午後2時、別府市公会堂で令和4年度別府市教育講演会を開催した。
学校教育の現状と課題を踏まえて、今後の学校教育や教師像のあり方などについて研修を行い、教職員の質の向上を図るのが目的。
大妻女子大学(東京都)の澤井陽介教授が「資質・能力を育成する授業設計と学習評価」と題して講演した。「学年が上がるごとに、メタ認知(自分が認知していることを客観的に把握し、制御すること)は上がり、そういう力が育ってくる。しかし、黙っていても育つものではない。『良いところに目をつけたね』など、プロセスを褒めることが大事。褒めることで、メタ認知は育つ」
「子どもを評価するのがとても難しいという声をよく聞きますが、指導者が狙いを明確にもって指導を行い、評価することが重要。課題は、出し方が大切だと思う。『運動会の作文を書こう』というのと『楽しさが目に浮かぶような運動会の作文を書こう』というのでは、結果は全然変わってくるし、先生の助言の仕方も変わってくる。授業の最後に『振り返りをしましょう』とだけ言うと、感想しか出ない。何を振り返るのか、明確に伝えるべき」などと話した。
また、深い学びの実現に向けた授業づくりのポイントや主体的に学習に取り組む態度などについても説明。「目標に準拠した評価における妥当性を心がけること。学習評価の基本は、指導に生かし、子どもの学力を伸ばすこと」などとした。