新図書館等整備計画着々と

現時点でのイメージで、別府公園の景観になじんだ建物の外観㊤、
明るい内観㊦のパースを公表

 別府市は29日、定例会見で新図書館等整備計画の進捗などについて説明。「現時点でのイメージであり、変更する場合がある」と前置きして、イメージパースを公開。新図書館の全容が徐々にみえてきた。
 別府市立図書館は、大正11年に開館し、今年で100周年を迎えている。長野恭紘別府市長は「これまでの歴史を紡ぎ、新たな100年を臨む新図書館が、令和7年度末に誕生します。別府で暮らす1人ひとりの生活をより豊かにし、このまちに生まれ育つ子どもにとって、ここでしか得ることが出来ない学びや経験の『知の拠点』として、市民の心に寄り添う『よりどころ』となるように計画を進めている」と説明した。
 外観は、敷地となる別府公園文化ゾーンを東西に伸びる配置。既存樹木は最大限残して高さを低く抑え、別府公園の景観になじむ建物にする。緩やかな傾斜地を活かした3階建てになる予定。南面に開いた構造にすることで、やわらかな光を取り入れ、館内の活動が富士見通り沿いから感じられるものにする。
 施設の中央部分には、図書館の根幹となる一般図書エリアや児童図書などの図書館機能を配置。施設全体を性格が異なる3つのコモンズ(共有地)に分ける。市役所に近い1階部分には、気軽に立ち寄れる、出会いと交流の場「アクティブコモンズ」、2階中央に図書館の中心部となる学ぶの場「ラーニングコモンズ」、西側に別棟で学びを実践する場「クリエイティブコモンズ」となる。
 内観は、明るい雰囲気にして、本やここで活動する人が主役となる空間づくりを行う。最大収容冊数は約32万冊で、一般開架に約12万冊、児童スペースに約3万冊、公開書庫に約7万冊、保存・保管のための書庫に約7万5千冊、移動図書館や団体貸し出し用に約2万3千冊。児童図書エリアは、靴を脱いで本を読めるスペースや、おはなし室を設けるほか、授乳室、親子トイレを設置して、子どもや子どもに関わる大人が気持ちよく利用できる空間にする。
 今年度末に設計が完了し、令和5年度後半に建設工事着工、移転業務などの開館準備を行い、令和7年度末に開館する予定。