大分県出身で今年現役引退を発表した、東京ヤクルトスワローズの内川聖一選手(40)が2日午後4時、別府市役所を訪れて長野恭紘別府市長に引退を報告。長野市長も内川選手からもらったサイン入りのユニフォームを着て出迎えて労った。
内川選手は、県立大分工業高校を卒業し、2000年に横浜ベイスターズから1位指名され、プロ入り。2011年からは福岡ソフトバンクホークス、2021年からヤクルトでプレー。日本プロ野球界で右打者史上最高打率記録を持ち、右打者としては落合博満氏と並び1位タイで7年連続打率3割を達成。2018年5月には、史上51人目の2000本安打を達成するなど、日本プロ野球史に輝かしい成績を残した。2016年からは、別府市でシーズン前の自主トレを行うようになり、毎年、他球団の若手選手も一緒に自主トレをしてきた。
長野市長は「最後の最後まで、内川選手らしいバッティングで、素晴らしかった。第2の人生のスタートをまた別府からきってもらえるのもいいと思う。内川選手は、一生野球人だと思う。少しだけゆっくりして、どんな選択をしても、今後もしっかり応援していきたい」と話した。
内川選手は「来季のことはまだ分かりませんが、やるとすれば独立リーグになると思う。カテゴリーは変わるが、また違う感覚で野球が出来ると思う。まだ野球が好きだと思える間はやりたい」と今後について語り「引退報道が出てからすぐに一緒に自主トレをしていた選手たちから『来季の自主トレはどうしますか』と連絡があった。後輩からそういってもらえるのはうれしい」と笑顔を見せた。
内川選手から2000本安打の記念でつくった黄金色のバットがプレゼントされ、別府市からは竹細工の小銭入れが贈られた。
表敬後、記者の質問に答え「ホッとしてる部分もあるし、体を動かさないことへの罪悪感もあるし、まだまだ落ち着かない。22年間やってきて、少しずつ引退したことの実感が沸いてきているところで、寂しさもある。これからのことは、なるべく早く決断したい」と話した。