油屋熊八翁顕彰会（会長、長野恭紘別府市長）は１日午前９時半、別府公園内の慰霊碑前で「第６４回油屋熊八翁碑前祭」を開催した。別府観光の父と呼ばれた熊八翁の遺徳を偲んで、毎年行われている。神事は、朝見八幡神社の神日出男宮司が執り行った。
はじめに、今年４月８日に８９歳で亡くなった熊八翁の長男の正一氏に黙とうを捧げた。神事では、長野市長、宇和島市観光物産協会長の岡原文彰宇和島市長、西謙二別府商工会議所会頭らが玉串を奉てんした。
神事終了後、長野別府市長が「正一さんは別府に来ることを楽しみにしてくれていました。翁のエピソードを沢山聞かせてもらいました。観光はコロナ禍で厳しい環境に置かれていますが、こういう時だからこそ、別府観光を切り拓いてくれたことを考え直す機会になった。『旅人をねんごろにせよ』の原点に立ち返り、別府や観光のファンを増やしていくことを改めて決意しました」とあいさつ。
岡原宇和島市長は「熊八翁の功績は枚挙にいとまなく、身をもってホスピタリティを実践した人。別府で今なお功績を偲んで碑前祭を行っていただき、出生地である宇和島として、ありがたい。別府と宇和島の絆が深まりますように」と述べた。