小中学校に金融教育を導入へ

ワークショップなどを通じて作成した教材を使って実際に授業を行った

 別府市教育委員会は、市立緑丘小学校と青山中学校をモデル校に、金融教育授業を行っている。
 学習指導要領の改定で、今年度から高校の家庭科の授業で、投資や資産形成などといった金融経済教育が必修となった。子どもの頃からお金に対する知識を付けることが目的。成人年齢が18歳に引き下げられ、18歳になるとクレジットカードを持つことも出来るようになることなどから、お金に対する知識をつけることが重要となる。
 これを受けて、別府市では小学生や中学生に、金融や経済に関する知識や判断力「金融リテラシー」を向上させ、将来、1人ひとりが正しい知識をもって、安定的な資産形成を実践できる手助けをしようと、おかねマネージ株式会社に委託してオリジナル教材をつくっている。
 小学生に対しては、お金に興味を持ってもらい、身近なところから分かりやすく、お金との付き合い方を教え、中学生には貯蓄をベースに、自分が人生の中で必要なお金を考え、資産形成について考える授業を行う。
 1学期は、ワークショップを行い、実態把握の現状をもとに教材を作成。教員らとも話し合いながら、夏休みには教員を対象とした学習会もした。2学期は実際に授業を実施。授業の成果を見ながら、教材をブラシュアップする。
 8日午前9時45分、青山中学校で1年生(123人)の授業の様子が関係者に公開された。授業では、人生100年時代と言われ、物価は上がっているのに給料は上がらない現状や長い人生の中で、様々なライフイベントがあり、金額の大小はあるものの、一定のお金が必要であること。お金には、生活に必ず必要なお金と、生活を豊かにするためのお金があること。貯蓄の他に投資という考え方があることなどを説明。「人生にかかるお金は人それぞれで、価値観も人それぞれでいい。投資にはリスクがあることを十分に考え、自分にあったもの考えることが必要。資産形成は、近い将来、遠い将来のためのお金の準備をすること」と指導。
 それぞれ、自分の今後の人生について、20~80代までを年代ごとに必要な経費、年収など人生設計について考えた。具体的な就職先を想定して年収を計算する生徒や、生涯に必要なお金が3億円を超える生徒もいた。授業を終えた岩下遥人さん(13)は「資産形成についてよく分からなかったので、学べてよかったです。投資も面白そうだなと思いました」。髙根唯花さん(13)は「人生の中で必要なお金が大きくてびっくりしました。貯めることももちろんですが、使う時も考えることが大切だと思いました」とそれぞれ話した。
 市教委では、来年度から全ての小中学校に金融授業を導入予定で、実施時間や家庭科や総合学習の時間など実施授業についても学校によって臨機応変に行うことを想定している。