別府で日本NZ経済人会議が開会

別府市で日本NZ経済人会議が始まった

 日本ニュージーランド経済委員会は、「第48回日本ニュージーランド経済人会議」を21日、別府市のビーコンプラザで開催した。22日まで行われ、両国から約120人が出席した。
 両国間の貿易や投資、経済関係などについて討議する目的で、1974年に東京で第1回会議が開かれた。一昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったが、両国で交互に開催されている。日本とNZは外交樹立70周年となり、今回の会議はそれを記念して「ニュージーランドと日本・チャレンジを力に変えるパートナーシップ」がテーマ。2日間、全体会議や昼食会などで様々な課題について議論をし、親睦を深める。
 開会式で、市川晃日本側委員長は「3年ぶりに大会を開催できたことをうれしく思います。世界経済と共に、人、物、情報などのグローバリゼーションが様変わりしています。このような中でも、日本とNZは、アジア太平洋における価値と課題を共有する会議に参加している。経済会が協調できる分野を浮き彫りにし、挑戦することで、連携を強固にしていきたい」。
 イアン・ケネディNZ側委員長は「文化とビジネスが手を取り合って、素晴らしい会議の雰囲気を作ることが大切。両国の関係は、地域社会と提携し、大きなメリットをもたらしてきた。意思があるところに道はある。世の中で一番大切なのは、人。より緊密に連携する必要がある。ロシアによるウクライナ侵攻などの不安定な中で、両国の関係は重要なものになることは間違いない」とそれぞれあいさつ。
 来賓の伊藤康一・駐NZ日本国特命全権大使が「日本企業が長年つちかったパートナーシップをさらに広げるチャンスが訪れている。デジタル、オンラインは飛躍的に発展したが、協力のためのアイデアなどを生み出すには、対面に勝るものはない」。ヘイミッシュ・クーパー駐日NZ特命全権大使は「日本商工会議所でのアーダーン首相の講演では、ビジネスはオープンであること、日本が優先的なパートナーであることを述べた。世界的な経済ルール策定についても、緊密に連携するために協力していきたい。日本とのパートナーシップはとても大切なもの」とそれぞれ祝辞。
 開催地の広瀬勝貞大分県知事は「両国のビジネスリーダーが一堂に会して、70周年という記念すべき年に別府市で盛大に開催されることをうれしく思います。また、長年にわたり交流事業に尽力されている西謙二別府商工会議所会頭に敬意を表します。強い絆を支える基盤は、人と人、企業と企業の交流。スポーツ、文化、観光など多くの分野で交流に貢献していきたい。温泉や美しい自然など大分県を堪能してほしい」と歓迎の言葉を述べた。
 全体会議は2日間で6回行われ、「両国ビジネス関係の歩みとこれから」「持続可能な社会に向けて~農林水産~」「同~エネルギー~」「同~観光~」「同~教育」「次の時代へのチャレンジ」をテーマに議論を深めた。22日は、共同声明を採択する。