コロナ差別なすく「シトラスリボン」

みんなで作ったシトラスリボンを別府市に寄贈
生徒たちが思いを込めて
作ったシトラスリボン

 別府市立別府西中学校(杉原勉校長、391人)の生徒会(坂本愛子会長)とPTA(川口恵美会長)は24日午後4時、別府市教育委員会にコロナ差別等の防止を呼びかける「シトラスリボン」を寄贈した。
 「シトラスリボン」は、コロナ禍で生まれた差別や偏見を知った愛媛県の有志が始めたプロジェクトで、全国に広がっている。特産の柑橘類にちなんでシトラス色のリボンを身に着けて、「ただいま」「おかえり」の気持ちを表している。感染者が地域に帰ってきた時は、これまでと同じような生活が送れるような「温かい、優しさあふれる地域づくり」を進める運動。3つの輪は「地域」「家庭」「職場・学校」を表している。
 別府西中学校では、昨年度から取り組んでおり、昨年は校区内にある山の手小学校と南小学校の児童にも作り方を教えるなど交流をしながら、差別防止を呼びかけた。今年は、市教委を通じて、市民に配布する。
 坂本生徒会長、川口PTA会長ら12人が別府市役所を訪れた。坂本会長が「昨年、先輩が取り組んでいて私たちもやりたいと思いました。私たちが作ったリボンを市民の皆さんがつけて、笑顔で元気になってくれればと思います」とあいさつし、寺岡悌二教育長に手渡した。
 寺岡教育長は「コロナが急速に拡大し、みなさんも活動が制限されてきたと思います。皆さんの夢や希望を奪うコロナに、私たちも辛い思いをしてきましたが、感染した人の気持ちを考えた時、いじめや偏見が起きないようにという皆さんの思いを感じます。安心した社会や学校づくりを願って作ってくれたと思っています。心をしっかりと受け止めたい」とお礼を述べた。
 今後は、山の手、南両小学校にもキットを配布して、作ってもらうことにしている。