令和4年第4回市議会定例会が開会

提案理由を説明する長野恭紘別府市長

 令和4年第4回別府市議会定例会が1日午前10時、開会した。会期はきょうから16日までの16日間。
 定例会では、市執行部が令和4年度一般会計補正予算、特別会計補正予算の予算関係5件、条例関係8件、その他7件の計20議案を上程した。
 長野恭紘別府市長は、新型コロナウイルス感染症について「全国的に新規感染者数の増加のペースが速まっている状況ですが、観光庁の観光需要喚起策である全国旅行支援や外国人の新規入国制限の見直しなどが実施され、人の往来がかつての状況に戻りつつあります。別府市PCR検査センターでは、全国旅行支援の実施に当たり、市民の皆さまも観光客も安心して旅行ができるように市独自事業として、全国旅行支援の利用に限定して検査結果通知書を発行することといたしました。全国旅行支援により別府観光を底上げするとともに、全国の観光地でにぎわいが回復することを期待しています」と説明。
 新湯治・ウェルネスツーリズム事業について「先月、環境省の専門家から『温泉地の活性化に向けた環境省の取組~新・湯治の推進~』と題した講演をいただき、多くの議員の皆さまや職員が受講しました。温泉地と自然、歴史・文化、食などの地域資源を組み合わせ、データに基づく科学的根拠なども取り入れながら『医療・美容・健康』をテーマに新しい価値や魅力を付加した観光スタイルを構築し、市民や観光客の心身の健康維持・増進を図るとともに、その経済効果が市内全域に波及するよう取り組んでまいります」とした。
 令和4年度一般会計補正予算について
 ▽補正額は16億3400万円の増額で、補正後の予算額は628億8800万円。
 ▽総務費は、新年度においても学校給食費の保護者負担を軽減するため、財源として競輪事業収入を活用することに伴い、財政調整基金積立金の追加額を計上。また、湯のまち別府ふるさと応援寄附金の増加が見込まれることに伴う関係経費の追加額を計上。
 ▽民生費は、事業所や利用者の増加に伴う自立支援給付費および障害者通所給付費の追加額を計上。
 ▽観光費は、別府の旅に付加価値を与え、観光客の満足度を高めることによりリピーターの獲得を図るため、宿泊者に対するキャンペーンを実施する経費を計上。
 ▽土木費は、楠銀天街にある所有者不存在の特定空家が老朽化により倒壊の恐れがあるため、空家対策特別措置法に基づき、略式代執行により家屋を解体する経費を計上。
 ▽災害復旧費は、9月に発生した台風14号により被災した農地農業用施設および公共土木施設の復旧費を計上。
 ▽特別会計予算の補正額は70億630万円の増額で、補正後の予算額は685億565万9千円。
 条例関係は「別府市役所事務分掌条例の一部改正」は、こども家庭庁の創設などにより、こども政策を所掌する部を設置することに伴い、条例を改正する―などを説明した。
 上程中の議第99号「動産の取得について」は、物価高騰の影響を受けている高齢者に配布する交通系ICカードを買い入れることについて先議した。質疑・討論を省略して、全員が可決した。