JR九州大分支社(吉野敏成支社長)、大分県警察本部(種田英明本部長)、日出町(本田博文町長)は、駅における不審者対応訓練を7日午後0時45分、暘谷駅で実施した。JR、県警、行政が一緒に訓練をするのは県内で初めて。約50人が参加。
暘谷駅は、JR九州が昨年4月から一部の駅業務を日出町に委託しており、日出町はJR友の会に運営をお願いしている。利用者も多い駅で、安全・安心の確保を図るのが目的。また、県立日出総合高校の生徒もお客役で参加した。
開始式で、本田町長が「安心して暮らすためには、地域の安全が確保されていなければいけない。暘谷駅は、町内で最も利用者の多い駅。臨場感ある訓練での効果を期待している」とあいさつ。
訓練では、酒に酔った男がホームで大声を出すなどし、同じホームにいた高校生にからむなどした上、刃物をリュックから取り出して、女性の手をつむなどするーとの想定で行われた。
男が大声で暴れ出すと、高校生が駅の勤務員に伝え、勤務員が警察などに通報。駆け付けた警察官がさす又などを使って男を取り押さえた。
引き続き、鉄道警察隊の中島利恵係長が「駅における安全の確保」について講話。利用者や自分の身を守ることや、日常の中の違和感に気づき、早く警察に通報することなどを呼びかけた。
終了後、梶原正勝日出杵築警察署長が「実際起きた時には、慌てて危ないことがある。冷静に避難をしてほしい」と講評。
吉野支社長も「スムーズに対応できたと思う。継続して訓練をしていきたい」と述べた。