別府警察署が2人に感謝状

別々の高齢女性を発見し命を救った功労者2人(前列)

 別府警察署(小林一成署長)は7日午後1時30分、ともに行方不明者を発見・保護したオカムラ・フレリダ・ディオニシオさん(36)=天満町在住、介護士=と、藤川高司さん(71)=上人仲町、無職=に感謝状を贈った。
 感謝状を手渡した小林署長は「通報していただき、ありがとうございます。今後とも、我々の活動に対してご理解とご協力をお願いします」と謝辞を述べた。
 ▽オカムラさんは今年1月24日午後4時30分ごろ、外出先から帰宅中、自宅近くで豪雪の中、傘を差さずに杖を持ったまま路上で佇んでいる高齢女性(70歳代)を発見。「大丈夫ですか」と声をかけて自宅の風と雪が防げる場所に誘導した。話を聞くと、女性が「帰り道が分からない」と言ったことから認知症と認め、所持品を確認しても名前しか分からなかったことから110番通報した。
 高齢女性は同日午後3時ごろ、女性の長女から行方不明者届が出されており、捜索していた。当日は、記録的な大寒波で発見がなければ、命の危険があった。
 オカムラさんは「感謝状をもらえると思わなかったのですが、自分のことだけではなく、もっと人との助け合いや困っている人を助けてほしいなと思っています」と話した。
 ▽藤川さんは今年1月25日午前5時20分ごろ、外出するために自宅の駐車場に行ったところ、自身の車の近くに倒れている高齢女性(80歳代)を発見。防寒着をかけるとともに、119番通報した。
 高齢女性は同日午前0時30分ごろ、女性の長女から行方不明届が出されており、捜索していた。当日も記録的な大寒波で発見時、女性は低体温症および身体の一部が凍傷となっており、発見がなければ、命の危険があった。
 藤川さんは「感謝状などもらうことはないので、身に余る栄誉。女性が助かって本当に良かった」と話した。