別府市は7日、旧山の手中学校に開設していた「別府市抗原検査センター」を、新型コロナウイルス感染症が感染法上の分類で5類に引き下げられたことを受けて、閉鎖した。
別府市は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、令和3年6月から旧山の手中学校に「別府市PCR検査センター」を開設。無症状の人を対象に、無料で予約なしでPCR検査と抗原検査を行ってきた。今年、3月31日でPCR検査を廃止し、抗原検査のみを行ってきたが、5類への引き下げによって抗原検査も終了した。
開設以来、PCR検査は5万3321件、抗原検査は7万9147件、合わせて13万2468人の検査を実施。センターの検査での陽性者は、市内の人2220人、市外の人371人。感染の広がりに応じて、検査人数も増減したが、多くの人が検査を受けることで、無症状の人からの感染拡大を防ぐ一定の役割を果たした。
また、市役所をはじめ、別府市の公共施設では基本的にこれまで設置していた検温器や消毒液を撤去。公立学校でも、家庭での検温や休校中のコロナ感染への市教委への連絡などの報告を取りやめた。今後は感染した際には、風邪などと同様に学校に連絡をし、休日の場合は、明けてから学校に連絡をして欠席をするといった通常の形になった。
今年のゴールデンウイークは、マスク着用が自己判断となり、行動規制もなくなり多くの人が旅行や帰省を楽しんだこともあり、専門家の間では、夏までに第9波が来ると予想されていることから、コロナ禍で習慣となった手洗いや手指の消毒、密を避けるなどを引き続き続けることで、コロナだけではなく、多くの感染症から身を守ることにつながる。