別府市こども部長

「こどもまんなか社会」実現を

宇都宮 尚代(うつのみや なおよ)さん(54)

 「こどもまんなか社会」の実現を目指して、今年4月に新設された「こども部」。「こどもまんなか社会」は、過保護にするのではなく、子どもたちが将来強く、しなやかに、生まれ育った環境に関係なく健全に自立することをサポートするもの。
 子育て支援課とこども家庭課で、家庭課内にこども家庭センターを設置した。センターの設置は努力義務だが、別府市では1年前倒しで行った。
 「相談窓口はこれまでも沢山ありましたが、相談者がどこに相談して良いか分かりづらいこともあったと思います。総合的に一本化しました。母子保健と児童福祉が一体となり、妊娠期から関わりを持って困りごとに対応できるようにし、これまで以上に連携しやすくなった。包括的な視野で家庭への提案などができる」と話す。
 令和4年度に「こども家庭室」を5階に配置して、教育委員会とも連携を図ってきた。
 大分市で育ち、奈良教育大学を卒業。「自然豊かで客へのおもてなし、住んでいる人が自分のまちが好きだと思えるように、お役に立てれば」と平成3年に別府市入り。
 市民税課課長補佐の時には、入湯税の超過課税についての議論がスタート。「全庁体制の取り組みで、旅館・ホテルなどの関係者も含めて、人と人のつながりの大切さを感じましたし、とても勉強になりました」と振り返る。
 仕事をする上では「相手の立場に立って物事を考え、話をすることを心掛けています。また、目的意識を持って、仕事のその先に何が繋がっているのか、子どもたちの笑顔や親の負担軽減につながると思い、点ではなく一本の線として考えていくことが良いと思っています」と言う。
 趣味は洋裁とマラソン。ミシンで子どものバッグを作ったことがきっかけで、今では自分の服を作るほどに。マラソンでは、別府大分毎日マラソンの女子の部で3位になったことも。石垣で家族5人暮らし。