電話でお金の話は詐欺を疑え

 大分県警は6月1日から28日までに別府警察署、杵築日出署両管内以外で特殊詐欺の発生および注意を呼びかけた。
 被害は2件約260万円。▽還付金詐欺=大分市在住の60歳代女性の固定電話に21日、男から「介護保険の払戻しがあります。キャッシュカードを発行している銀行の口座はありますか」などという電話があった。その後、相手の指示に従い、女性は臼杵市内の金融機関のATMに行き、相手から携帯電話で指示されるまま操作し、3回にわたり計約130万円を振り込み、だまし取られた▽架空料金請求詐欺=竹田市在住の50歳代女性の携帯電話に12日、「ネット通販の未払いがある」などといった電話がかかり、コンビニで電子マネーを購入して利用番号を相手に教えた。その後も「ウイルスに感染している。個人情報が漏れている」などといった電話があり、相手が指定する口座に現金を振り込むなどして、27日までに3回にわたり合計130万円をだまし取られた。
 また、パソコンでインターネットサイトを閲覧中に画面に「トロイの木馬」などの警告文と電話番号が表示され、ウイルス除去や保証名目にコンビニで8万円の電子マネーを購入するよう指示し電子マネーカードの利用権をだまし取るサポート詐欺の電話があったという。電話番号が「050」から始まったり、相手が片言の日本語のときは注意が必要。また還付金詐欺の電話もかかっており、金融機関のATMにキャッシュカードを持って行くように指示する。
 県警は「お金が絡む電話は詐欺を疑い、すぐに家族や警察に相談してください」と呼びかけている。
 また、サポート詐欺を防ぐためには画面を元に戻すことで▽マウスを使う方法▽キーボードを使う方法▽電源ボタンを長押しして強制終了させる―を紹介している。ただし【強制終了】したときは、作業中のデータが消える場合もあるため、注意が必要。
 大分県警察本部サイバー犯罪対策課は23日、ホームページで詐欺サイトの対処方法を動画で公開した。その中で、サポート詐欺は「ウイルスに感染した」という表示をしているだけで、本当にウイルスに感染している訳ではない。画面を消すことで絶対に防ぐことができるので▽マウスを使う▽キーボードの「Esc」キーを長押し▽電源ボタンを長押し―と説明している。
 県警は「表示されている電話番号に電話をかけてはいけません。、もし表示されて心配な場合は、ご家族や警察に相談してください」と呼びかけている。