中村裕杯アジアドリームカップ2023国際車いすバスケットボール大会が15、16日に別府市のべっぷアリーナで開催された。主催は、一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟と一般社団法人大分県車いすバスケットボール振興協議会。
日本の車いすバスケの発祥であり、日本パラスポーツの父と呼ばれた故・中村裕博士の功績を讃えるとともに、アジア地域の車いすバスケの発展と交流を促進し、競技力の向上、普及を目的に開催されている。今年から、名称を「中村裕杯」とした。
試合には、日本、チャイニーズ・タイペイ、フィリピン、タイ王国と九州選抜が参加し、2日間にわたって総当たり戦を行った。日本代表は、若手選手を中心に、国際試合の経験を積むとともに、世界の中で戦える力、競技の向上を図った。
開会式では、田中晃日本車いすバスケ連盟会長が「1960年、日本に初めて車いすバスケが別府で中村博士によって紹介され、東京パラリンピックの4年も前に大会を行った。当時は『障がいのある人を見世物にするのか』と批判の声もあったと聞きますが、1965年に太陽の家を設立するなど、障がいがあっても仕事を持って社会に出る考えを示した。中村博士の不屈の意思に思いを馳せ、素晴らしい大会にしてほしい」とあいさつ。
大会名誉会長の佐藤樹一郎大分県知事が「車いすバスケは迫力があってスピーディでワクワクするスポーツ。以前、車いすバスケの車いすに乗る体験をさせてもらいましたが、ボールが思うように飛ばせず、アスリートの鍛錬された力があるからこそ、コートを自由に走り回ることができると分かった」とあいさつ。大会名誉副会長で開催地の長野恭紘別府市長もあいさつをした。
日本代表の堀内翔太キャプテンが「スポーツ精神に基づき、相手チームを尊重し、フェアプレーで大会を成功させるために、全力を尽くす」と選手宣誓。
試合は、日本代表が全ての試合を制して、優勝を飾った。また、別府溝部学園高校とU16大分県選抜による試合もあった。
別府西中女子バスケ部が支援
別府市で15、16日に開催された「中村裕杯アジアドリームカップ2023国際車いすバスケットボール大会」で、別府市立別府西中学校の女子バスケットボール部が大会運営などをお手伝いした。
前日からの会場設営や15日の試合運営などを支援。ハーフタイム中の床清掃や得点つけなど、キビキビとした動きで、笑顔を忘れずに大会を支えた。