理解と工夫で地域で生活

実際に共同温泉を見て
当事者が感じたことについて意見を聞いた

 別府市中部地域包括支援センター(管野陽子管理者)は、認知症になっても地元の温泉、いわるゆ「じもせん」に通い続けられる「じもせんを楽しめるプロジェクト」として、21日午後2時、50代から70代の認知症ピアサポーター6人と一緒に北的ケ浜温泉と南的ケ浜温泉を見学した。大分県ピアサポート活動事業所ケアグループなでしこ、別府市社会福祉協議会、別府市介護保険課が協力。
 同センターは以前、生活支援体制整備事業の一環で、地域内にある温泉施設の現状についてまとめたことがきっかけで、認知症になっても、軽度であれば通い慣れた地域の温泉に入ることで、地域コミュニティーの一員として生活が出来ないかと考えた。しかし、認知症が進むと、今までのようには出来ないことも増えて、共同温泉に行って間違えて人の服を着て帰って、使用を禁止されるケースなどもあるという。ちょっとした工夫と理解で「じもせん」に通える時間を増やし、地域の人にも認知症を理解してもらうきっかにしたいと初めて企画。
 ピアサポーター6人は大分市から参加し、共同温泉に初めて入る人も多く、興味深そうに見て、実際に温泉に入るなどした。
 参加者からは「棚が皆同じで、自分がどこを使った分からなくなるので、色をつけてくれると分かりやすい」「ちょっとした段差が怖い」「洗い場にある溝が段差なのか溝なのか判断が難しい」「下駄箱とロッカーが同じ感じで見分けがつきにくい」「色々と紙が貼ってあると理解できない」と認知機能の低下によって、普通の状態なら分かることも分かりにくかったり不安や恐怖に感じることがあることが分かった。
 9月6日にも3カ所の地域の共同温泉を訪れ、情報をアップデートして共有していくことで、少しでも長く、地域で安心して暮らせるように考えていきたい考え。