全国から集まる大学生による日本各地で新しい商品やサービスを自分で考えて行動し、お客さんに届けるビジネス体験学習プログラムを展開している(株)旅武者(遠藤真実代表取締役、東京都)は23日から9月3日まで、大学生向けインターンシップの「地方創生イノベーション武者修行プログラム」を別府市内で行っている。
今回のテーマは「湧出量世界一!温泉地別府~共同温泉に別府市民と観光客が共存する。次世代型温泉カルチャーを創ろう~」。
中間プレゼンが26日午前9時、山田別荘で実施され、15人が出席した。
チームTKOの西岡佳子さん(北海道大学医学部3年)、三村乙歌さん(國學院大學経済学部2年)、蒲原大雅さん(同志社大学小学部2年)の3人が「温もりを織る手ぬぐいプロジェクト」をプレゼン。
企画の概要は、日本人観光客向けに市営温泉でのルールをデザインした手ぬぐいと入浴券セットの物販を行うとした。そして調査の内容として▽実際に地元民と観光客との摩擦が実際にあるのか。またどういったことで摩擦が起きたのか▽お風呂セットの需要はあるのか▽お風呂セットが駄目ならどんなお土産を売れば、観光客は買ってくれるのか―などを挙げて、それぞれの調査結果を発表した。顧客像について、最初手ぬぐいの物販を決めたときは「観光客」だったが、インタビューとアンケートの結果を基に細かく捉えたところ、日本人観光客と外国人観光客のどちらが地元民との間に摩擦が起きているか調査できなかったために今回は日本人観光客とした。
プレゼン終了後、不老泉・海門寺温泉・田の湯温泉・永石温泉などの温泉指定管理者の(有)サンエスメンテナンスの塩見泰美専務取締役が「手ぬぐいを売るのですが、温泉の各施設で買うと思っていましたが、お土産屋さんと言った。お土産屋さんで買って、そこに入りに来ると考えている。お土産屋さんに置くのがいいのか、手ぬぐいの完成が間に合うのか、手ぬぐいのデザインだがルールを入れると思い出になり記念になる。原案が気になる。手ぬぐいでマナーを書いているのは見たことがない。実現可能な価格帯に収まるのなら興味がある。発想的には現実的な部分かなと思う」。
遠藤代表取締役が「ルールを伝えたいということは分かった。その上で共存を図っていきたいということ、観光客と地元の人の摩擦の一つの原因として別府独自のカルチャーを知らないということがあるから、ルールを知ってもらうための手段として、手ぬぐいが良いのではという話。参考にしたアンケートがコロナ前とコロナ後では状況がまったく違う。日本人観光客に対応すればすべての課題が解決するというのは疑問」とそれぞれフィードバックした。
そのほかのチームもプレゼンを行い、2人からフィードバックを受けた。
同プログラムは今後、効果検証や最終プレゼンをし、企画の採用可否を行い、No・1チームを全員投票で決定する。
また別府でのプログラムは、3日から14日に「空きビル目立つ商店街に、新たな命を吹き込むアップサイクル~多様性の町別府で、人と人で繋ぐコミュニティ型まちづくり~」をテーマに行い、24人が参加している。