杵築市は、令和4年度の決算見込みを公表。一般会計、各特別会計、公営企業会計で実質収支、当年度純損益が黒字もしくは0円となった。
普通会計(一般会計とケーブルテレビ事業特別会計)決算は、前年度と比べて歳入が3・3%、歳出が4・6%それぞれ減少。主な要因は、基金への積立金の減少となっている。歳入では、基金からの繰入金が増加した一方で、国庫支出金や地方債が減少した。自主財源となる地方税は、固定資産税やたばこ税が増加した一方で、個人市民税や法人市民税が減少。ふるさと杵築応援寄附金は好調で、寄付金は12・3%増加した。
歳出では、扶助費が12・1%、積立金48・9%、普通建設事業費に災害復旧事業費を加えた投資的経費が18・2%それぞれ減少した。人件費が退職手当などの増加により、2・7%増えた他、地方債の繰上償還に伴い、公債費が5・2%増えた。
実質単年度収支は、約10億円の黒字。財政の弾力性を示す経常収支比率は、91・5%で、令和3年度の85・6%と比べて5・9ポイント増加した。普通交付税や臨時財政対策債が大きく減少したことが主な要因としている。
第4次行財政改革大綱の未来戦略推進プランの目標では、財政調整基金の残高が26億円で、20億円以上の確保を達成。経常収支比率を令和6年度末までに96%台を目指すとした目標は91・5%と順調に推移している。市債残高については、令和6年度末までに200億円以下にする目標を掲げているが、4年度決算見込みで196億円となり、達成した。
今後も、持続可能な財政構造の確立に向け、プランに掲げた取り組みや目標を着実に推進するとしている。