別府市議会の一般質問3日目⑤

 別府市議会は21日午前10時、一般質問の3日目を行った。
 午前中は、中村悟氏(創る未来の会)と泉武弘氏(行財政改革クラブ)が学校給食や人工知能の活用の課題などについて、執行部の考えを質した。

日本一の給食具現化を

中村悟氏(創る未来の会)

中村 悟氏

 中村氏は、学校給食センターの運用について「配膳作業は、会計年度任用職員が主にやっているというが、業務量が多すぎて対応できないという声がある。人員配置をするなど具体的な対応をしてほしい」と質問した。
 森本悦子教育政策課長が「これまで担当していない業務をお願いしていることから、1人に負担がかからないようにシミュレーションも行った。課題を検証し、学校と共に具体的な解決策を対応する」と答えた。
 中村氏は、味や量について「日本一美味しい給食を具現化してほしい」と要望。
 森本課長が「日常では味つけの濃い物が多い傾向にあり、肥満傾向が子どもにも多い。学校給食の基準では接種目標の塩分、脂質などが決められている。薄味でも美味しい給食を提供していく」と答えた。
 また、障がいのある人の日中一時支援事業について、「市内で実施している事業所、利用件数は」と質問。
 大久保智障害福祉課長が「令和5年度に委託契をしているのは、18法人、22事業所。昨年度の利用件数は、延べ2201件」と答えた。
 中村氏は「事業者に聞くと、1件につき、補助が安価で、割に合わないという。いくらが適切な単価なのかは難しいが、少なくても現状では適切ではないのでは」と指摘。
 大久保課長が「県内の市町村の単価をみても、著しく低いとはいえない」としながらも「状況を調査し、事業者の意見を十分に聞きたい」と答えた。

教育におけるAI活用は

泉武弘氏(行財政改革クラブ)

泉 武弘氏

 泉氏は、人工知能について「教育現場で使うことは、多くの専門家が慎重の上にも慎重にすべきという意見がある」とし、「教育委員会として人工知能にどのように向き合うのか」と質問。
 松丸真治学校教育課長が「必ずしも正確なものではないと思っている。注意すべき部分を認識しなければいけないと思う」と答えた。
 泉氏は「人工知能に対して、よく理解している教員がどれくらいいるのか疑問。教員の育成をどうするのか。学校で規制しても家庭で使える。家庭とどのように連携していくのか」と重ねて質問。
 松丸課長が「よく理解している職員は把握していないが、ICT研修の3回のうち1回は情報モラル研修をするようになっている。実際に使ってみて、授業で使えるのか吟味する必要があると思う。チャットGPTは18歳未満は保護者の了解が必要。保護者との連携は重要」と答えた。
 泉氏は「危機管理が出来ない中で前のめりになると、後戻りが出来ない」とし、保護者との話し合いや専門家会議の設置の早期実施の必要性を強く要望した。
 また、帯状疱疹について、「私の経験から入院、ワクチン、通院などで20万程度の費用がかかった。年金生活者にはかなりの負担だと思う。別府市も公費助成に踏み出すべきでは」と質問。
 長野恭紘別府市長が「前向きに検討していくべきだと思うので、庁内で早期に協議していきたい」と答えた。