別府市綜合振興センター解散へ

別府市議会全員協議会で振興センターの
現状と今後のついて説明があった

 別府市は26日、別府市議会に対して別府市が100%出資をしている一般財団法人別府市綜合振興センターについて令和8年度以降を目途に、解散する方向で協議を続けていることを説明した。
 センターは、昭和39年1月に「別府市開発公社」として設立された。昭和51年4月に「財団法人別府市綜合振興センター」に名称を変更し、別府市のスポーツ振興及び観光浮揚に貢献するとともに、地方公共団体及び公共的団体に施設維持管理を行ってきた。
 平成15年に市が指定管理者制度を導入して以降は、13温泉施設、18体育施設、的ケ浜駐車場、志高湖野営場、神楽女管理を行ってきた。志高湖の売店整備やペダルボートの購入、北浜海岸駐車場を買収などの形で、別府市に対して総額1億7820万円相当を寄付。
 現在は、温水プール、青山プール、市民球場、実相寺球場、野口原の体育施設6施設と市営温泉4施設(令和5年度で終了)の管理を行っている。独自事業としては、海岸駐車場管理、温泉給湯事業を実施。温泉給湯については、96件155口の契約件数がある。
 平成17年度には、経営改善基本計画を策定し、欠員を補充しないことや自立運営の方針を示し、取り組んできた。職員数は令和5年度で11人(正規5人、再任用3人、嘱託3人)と契約従業員32人。しかし、事業収支は厳しく、令和4年度事業報告の経常利益は、661万3千円の赤字となっており、令和5年度の事業計画でも2192万7千円の赤字見込みで、今後も赤字が継続する見通しとなっている。
 このことから、別府市に対して、組織のあり方についての協議の申し出を行い、体育施設の指定管理が終了する令和8年度以降を目途に解散する方向で協議を重ねているという。職員の待遇や独自事業、財産などの取り扱いについて話し合いを進めている。特に、温泉給湯事業については、別府市に引き継いでほしい要望があったという。
 議員からは「温泉給湯という特色のある事業を持っており、専門的な知見を持っている職員がいなくなると困るのでは」「職員の待遇など、しっかりと協議をすることが大切」などの意見が出た。