コロナ収束し別府と交流再開

(左から)髙司信太郎教会長と宋美虎理事長

 日系婦人保護施設の韓国・慶州ナザレ園の宋美虎理事長(73)が20日、別府市青山町の金光教青山教会の髙司信太郎教会長(75)を訪問した。
 慶州ナザレ園は終戦後、朝鮮半島に残留・渡航した日本人女性の帰国待機施設として1972(昭和47)年に金竜成初代理事長により設立された。88年までに147人が帰国し、97人が園で亡くなった。現在98歳の日本人女性3人が園で生活している。
 宋氏はボランティアとして40年前に園に入った。金氏が03年に死去、その後、宋氏が理事長職を引き継いだ。日本人妻たちを長年にわたり献身的に支え続けて日韓友好に寄与した功績で、金氏は昭和59年春に勲五等双光旭日章、宋氏も平成19年秋に旭日双光章を受章している。
 髙司教会長は30年以上、ナザレ園と交流を続けている。日韓友好が活発だったころ、脇屋長可市長やロータリアンの児玉彪氏、福島親比古氏らとともにナザレ園を訪れている。
 今回、宋理事長が金光教青山教会を訪れたのは、コロナ禍がおさまったことから、4年ぶりに交流を再開させるため。来年4月にナザレ園や児童養護施設、特別養護老人ホームの職員10人が別府を訪問して髙司教会長が理事長を務める青山白梅会や福祉の森で研修する。
 髙司教会長は「ナザレ園は日本人妻が大変お世話になっており、30年以上交流させてもらっている。別府から市長や市議が訪問したとき、現地を案内してくれた。コロナが下火になったため、交流を再開します。別府の施設で研修し、韓国の人が好きな温泉につかってほしい」と話している。