財源確保し福祉施策に

町長選挙へ出馬表明をする安部氏

 任期満了に伴う日出町長選挙に、町議の安部徹也氏(56)が立候補を表明し27日午前10時、町内の事務所で記者会見を開いた。
 安部氏は、「6年間、町議として日出行政に関わってきました。日出町は、交通アクセスもよく自然環境や社会環境に恵まれ、ポテンシャルが高い。一方で、行政のサポートが足りないという感じもしていることから、町長となってポテンシャルを最大限に活かしたいと思った」と語った。
 「様々な課題がある。短期的には、ふるさと納税をさらに伸ばす。中・長期的には、企業誘致や大型商業施設も誘致して活性化を図りたい。経済政策で財源を確保したのち、福祉にしっかりといかしたい」と話した。また、土葬墓地問題について「反対しているわけではなく、住民が安心できるように条件をつけるべき」とした。
 主な政策として、▽子育て支援=高校生までの医療費完全無償化、中学生の給食費の無料化を段階的に実施、待機児童ゼロなど▽高齢者福祉=公共交通網を整備して好きな時に外出できる社会づくり、老人クラブ減少防止による高齢者コミュニティの活性化▽一次産業の振興=ITを活用した若者の農業参入促進、育てる漁業による収入安定化、を掲げた。
 町政の課題について問われ「人口減少の割合は低いが、いかに成長に導いていくか。現在の約2万8千人を3万人まで増やすためにはどうするべきか検討が必要」
 「町民と一緒に暮らしやすい町をつくりたい。町民が夢を語り、一緒に夢と希望の持てる町にしていきたい。しっかりとした将来ビジョンを持って、実現するために職員、町民と一緒に作り上げていくことが大切。主役は町民」とした。
 安部氏は日出町生まれで九州大学経済学部経営学科卒業。金融機関に勤め、経営コンサルタントとして起業。2018年に日出町議に初当選し、現在2期目。選挙には、無所属で臨む。
 町長選挙には、すでに現職の本田博文氏も出馬を表明している。