
署名した野原レティシアンエグゼクティブ
プロデューサー(右)と長野市長
別府市は23日午後3時半、市役所でペット商品を取り扱う株式会社レティシアン(四方祥樹代表取締役社長、東京都)と災害時におけるペットフード等の供給に関する協定を結んだ。
ペットは、飼い主にとって「家族の一員」となっており、災害時にペットを連れて逃げることが難しいため避難を躊躇したり、避難所では動物が苦手な人もいることから車中泊をしたりする人がいる。少しずつ、ペット同伴の避難所は設置されつつあるが、まだまだ少ない。
別府市では、野口ふれあい交流センターに「ペット同伴専用避難所」を設置し、一緒に安心して避難できる体制を作っており、今後も増やすことを検討しているという。ペットの避難については、ペットフードやケージなど、必要なものは持参するように呼びかけているが、協定を結ぶことで、より安心して避難をすることができるようになると期待されている。
協定では、災害時に別府市の要請に応じて、レティシアンが避難所等におけるペットの飼育に必要な物資を供給するというもの。レティシアンは、人間の食用と同じ基準で作られたペットフードを扱っており、能登半島地震でもペット支援をするなどの経験があり、現在は京都市と岩手県盛岡市と協定を結んでおり、別府市とは全国で3番目、九州では初。全国で支援のための協定を結びたいと考え、九州内で協定先を探していて、縁あって別府市と結ぶことになったという。
締結式では、長野恭紘別府市長と野原あす菜レティシアン・エグゼクティブディレクターが署名した。長野市長は「現在は、ペットは家族の一員。しかし、
10年前の熊本地震の当時はそういった概念がなかった。ペットがいるので避難できない、場所もない、車の中で過ごすということもありました。離れ離れになって避難することは耐えられないという人もいる中で、令和5年にペット同伴の避難所を設置し、規模を拡大していくことも考えているし、どの自治体も必然的に考えていかなければいけない時代になっていると思います。南海トラフ地震が今後30年の中で80%の確率で来るという時に備えて、具体的にいろんなことを検討していかなければいけない。商品を供給してもらえる素晴らしい提案を受けて、ペットの健康維持などの安全安心にもつながると思う」。
野原エグゼクティブディレクターは「当社は、ペットフードの輸入販売などを手がけ、日々の暮らしだけでなく、災害時でもペットやオーナーの安全や健康を支えたいと支援活動に取り組んできました。しかし、災害が発生した後に支援を申し出ても、連絡窓口や物資の受け入れ先がなかなか整わず、迅速かつ有効な支援を実現することが難しいことを課題として感じていました。発生する前に支援体制を作り、有事に備えておくべきと考え、対応の最前線となる基礎自治体と協力体制を築く取り組みを進めています。協定により、災害時支援の実効性を高めるとともに、ペットと暮らす人たちが災害に向けた備えや、ペット同伴避難について思いをはせるきっかけになることも期待しています」とそれぞれ話した。
