「経済的に厳しい子ども達が自衛隊に行く。豊かな子ども達は自衛隊にならない」――別府は陸上自衛隊別府駐屯地がある。41普通科連隊を基幹とする自衛官は約千人。ここで自衛官募集に心血を注ぐ、富士見通りの玉川電化センター飯野一雄さんに話を聞いた。約40年間自衛官募集相談員としてこれまでに約50人の入隊支援をつづけて来た。開口一番、「この人(国会議員)今の社会のことを何も分かってない。自衛隊を志す子ども達の家庭は昔とくらべ、がっつり裕福。ひと頃は失業対策と揶揄された時期も確かにあった。度重なる災害派遣や国際貢献、極東の領空領土領海の緊張感で自衛隊の存在価値が見直され、今年度の入隊希望者は昨年を上回り目標人員を早い時期でオーバーした。小泉防相の自衛官見直し方針も良い方向に動いた」
「特に伝えたいのは自衛隊を目指す子ども、日本という素晴らしい祖国に対する感性が備わり、その子ども達を育てられたご家族、保護者の優しく力強い教えや支えには本当に頭が下がります」「中学を卒業して入隊できる少年工科学校の受験生に、母子家庭で小さい頃から母を助けたいという子どももいました」「自衛官を目指すという崇高な理念とその子どもを取り巻く家族そのものも否定した先の議員発言でした。私たち募集相談員という国家に奉仕する者たちをも傷つけた。しかもこの議員、教職経験者。腹が立つ以前にあきれます」
飯野さんといえば父親の故一郎さんは旧帝国海軍の元軍人。戦闘機乗りをめざした息子は今では航空自衛隊のレーダーサイトに勤務。甥は海上自衛隊で潜水艦の乗組員。最前線を守る若者たちのオヤジさん。言ってみれば筋金が入った国防一家の総領。今年70歳。こんな人たちが我が国の安全を基盤から築き上げている。頭が下がる。 (陽)
