高齢者虐待防止オンラインで研修

オンラインで行われた研修会

 別府市は10日午後1時半、令和3年度第2回の高齢者虐待防止研修会をオンラインで行った。81人が参加した。
 第1部は、大分メタルヘルス・ネットの中村廣光代表が「介護従事者のメンタルヘルス~対応困難者への課題分析を中心に~」をテーマに講話した。認知症の人に必ず現れる主症状として①記憶障がい②実行機能障がい③失行④換語困難⑤失認⑥見当識障がいーをあげ、それらによってもたらされる「生活障がい」は、個人差や生活環境において出方が異なることを説明。
 「症状を見て大変だと考えるのは、介護者にとっての課題。利用者の側から捉えた課題とは何か、認識の転換をすることが課題分析にとって重要です。観察と記録をすることで、たえず客観的に見ること。相手をバカにしたり、見下したり、茶化してあだ名で呼んだりしていないか。総合的に見ていくことが大切」と指摘。「1人で課題を抱えるのは得策ではなく、離職につながる。まわりの人の力を借りること」などと話した。
 第2部は、「養護者支援を含む困難ケースの事例について」と題して、城崎法律事務所の楠本敏行弁護士と古賀亮二社会福祉士が話をした。
 別府市内の高齢者虐待の相談件数は、令和2年は41件(前年対比27件減)だった。