県立竹工芸訓練センター(河野次郎所長)で15日午前10時、竹工芸科12人の令和3年度修了式が挙行された。
君が代を斉唱後、修了生総代の髙江クルムさんに修了証書、技能照査合格証書を総代の吉田草史さん、皆勤賞を代表の清水悠生さん、竹工芸科作品表彰を手渡した河野所長が「新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、御来賓、一年生とともにお祝いすることは出来ませんが、来賓予定の方々からメッセージをもらっています。修了生の皆さんは多くの志願者から選ばれ、一昨年4月7日、暖かい春の陽光に迎えられ、当センターに入所しました。この2年間、訓練に真剣に取り組まれて、本日ここに所定の過程を修了することになったことは一人ひとりがたゆまぬ努力を積み重ねた結果だと思います。センターの訓練の修了は、一つの節目、一つの通過点に過ぎません。きょうが、竹工芸技能者としてのスタートラインです」と式辞を述べた。
県知事代理の祖母井一郎・県商工観光労働部参事監兼雇用労働政策課長が告辞を述べた。
修了生代表の南川友希さん(20)が「新たな一歩を踏み出すときが来たんだと実感しています。2年前、『竹工芸を学びたい』という共通の志を胸に新たな生活への不安と多くの希望を持って、センターの門をくぐりました。上手くいかないこともありましたが、反省と努力を繰り返して、少しずつ出来ることが増えてきました。2年生になると『作る』から『自分で考えて作る』と気持ちに変化がありました。また、多方面から竹工芸で生きていくための知識を学びました。新たな一歩を踏み出すには厳しい時期ですが、明るく前向きに行動することが大切になってくると思います。この先もセンターでの貴重な経験や学びを胸に、諦めずに努力を続け、竹工芸の発展に貢献できるように努めていきたいと思います」と答辞を述べた。
今年度の修了生は、男性5人、女性7人。入校時の平均年齢31歳。就職率83%。
被表彰者は、次のとおり。(敬称略)
▽皆勤賞=清水悠生、吉田草史、飯塚泰▽竹工芸科作品表彰(最優秀賞)=吉田草史▽同(優秀賞)=清水悠生▽同(佳作)=廣口友里恵、髙江クルム