別府市総合戦略推進委員会(委員長・鶴田浩一郎ジャパン・オンパク代表理事、14人)は令和4年第2回委員会を21日午後2時、市役所で開いた。令和2、3年度第2期別府市総合戦略事業の検証・評価を行った。
今回は、▽大学などと連携した別府市の産業を担う人材の育成▽移住の促進及び定着に向けた積極的な取り組み▽仕事と子育ての両立ができる社会の実現▽地域力の維持・向上▽観光客に対するおもてなしの体制の整備・強化▽郷土に関する学習「別府学」の実施▽障がい者の活躍促進ーの7項目。いずれも、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、事業があまり展開できてないものが多かった。評価は、非常に効果的だったとする「A」からKPI(目標値)の達成は困難とする「E」まで5段階で行う。
大学との連携の産業人材育成については、旅館・ホテル業の人材派遣登録者数はコロナ禍で需要がなく、令和2年度で事業を終了。自己評価は「E」で、委員からも厳しい意見が出たものの、事業での交流が一部で続いていることなどを考慮して、KPIだけではなく考えて「D」とした。
移住政策については、委員から「ワーケーションを入口として移住定住が最終目というが、それは切り分けて考えた方が良いと思う」などの意見が出た。移住者数も相談数も目標値の半数以下だったこともあり、自己評価を「D」とし、委員会としても同様とした。仕事と子育ての両立ができる社会の実現については、コロナ禍で女性の参画を推進する啓発講座が出来なったことなどから、自己評価を「C」とした。委員からは「コロナ禍だからこそ、オンラインが普及した。子育て世代は集まってというよりも、家でみられる時間があれば良いのでは」と指摘があった。評価は「C」。
地域力の維持・向上では、中規模多機能自治を目指して、7つの自治区で「ひとまもり・まちまもり協議会」が設立されたことなど、着実に成果が上がっていることを評価。自己評価と同じ「B」とした。観光のおもてなしについては、令和6年度春に福岡・大分ディスティネーションキャンペーンが予定されていることから、引き続き取り組みたい旨の説明があり、自己評価と同じ「C」評価となった。
別府学では、「もっとフィールドワークをすることが大切ではないか。安全面での配慮は必要だが、教室の中よりも外で学ぶ方がよいと思う」との意見が出た。評価は自己評価と同じ「B」。障がい者の活躍促進では、コロナ禍で基礎疾患のある障がいのある人が感染を恐れて、働きたいけど見送るケースが多かったとの説明があった。自己評価は「D」だったが、「C」とした。