別府市議会の予算決算特別委員会

令和5年度の当初予算案等の審査が始まった

 別府市議会は8日午前10時から、全議員で構成する予算決算特別委員会(荒金卓雄委員長)を開き、令和5年度予算案等について審査を始めた。8日は会派代表者質疑、9日は個人質疑と採決が行われる。
 はじめに、長野恭紘別府市長が「予算審査と決算認定審査の循環性を図るため、審査を行っていただきます。すべては市民一人ひとりの幸せのために、各政策をきめ細やかに市民に寄り添った編成をしました。ご審議をお願いします」とあいさつ。
 阿南寿和副市長が一般会計と特別会計、岩田弘上下水道局長がそれぞれ予算概要の総括説明をした。
 令和5年度は、統一地方選挙を控えているため、骨格予算となるが、継続中の大型事業を計上していることもあり、一般会計は前年度と比べ5・4%増の588億4千万円となっている。特別会計は、競輪事業の開催日数増加により増額となるなど、全体で前年度と比べ1・8%増の618億6800万円。
 上下水道局関連では、水道事業の予算規模は31億8725万6千円。収益的収入は25億2024万4千円、収益的支出は23億9766万5千円、消費税等の控除後の純利益は2080万7千円となることを見込んでいる。資本的収入は2億1千万3千円、資本的支出は15億4396万7千円を計上しており、不足額は過年度分損益勘定留保資金などで補てんする。
 下水道事業は、予算規模は29億4770万5千円。収益的収入は19億5862万1千円、収益的支出は20億4748万6千円、消費税等の控除後は、1億3819万円の損失を見込んでいる。資本的収入は17億4713万6千円、資本的支出20億8046万8千円となっており、不足額は過年度分損益勘定留保資金などで補てんすることにしている。
 会派代表質疑が行われ、松川章三氏(自民党議員団)は、国民健康保険税条例の一部改正について「対象を拡大して引き下げようとしているが、国保会計への影響はどの程度か。どうしてここまで引き下げが出来たのか」と質問。
 中島靖彦いきいき健幸部長が「物価高騰などの経済情勢によって生活環境が厳しさを増している。国保は広域化で安定しており、引き下げてすべての被保険者への負担軽減を図りたいというもの。被保険者数の増減にもよるが、8100万円程度の減少を見込んでいる。人口減少などにより被保険者の減少など厳しさは増すと思われるが、引き続き、健全な運営をしていきたい」と述べた。
 一般会計については「骨格予算としては、過去最大の予算規模。大きくなった理由は何か」と質問。安部政信企画戦略部長が「義務的経費や継続事業などについて編成している。継続の大型事業を計上しているため、予算規模が膨らんでいる」と答えた。
 他にも、入湯税超過課税分を活用した事業や地下水調査、ごみ減量化など幅広く質問をした。
   ◇  ◇
 穴井宏二氏(公明党)は、消防団活動運営に要する経費について、「目的と内容、対象、金額、手続きなどは」と質問。浜崎仁孝消防長が「運営経費の一部を交付するもので、新規事業となる。対象経費は、会議、設備等の維持管理、新入団員確保の経費など。昨年9月末時点の団員数で計算し、1人につき年額3千円。分団長名で申請し、審査を受けてから交付される。実績報告書、領収書の写しを提出してもらう」と説明。
 また、第3分団の格納庫の移転についても質問。浜崎消防長が「予算は、約1700万円。松原住宅の1階のテナント部分に移転を予定している。第3分団の管轄する中心部になり、災害時に迅速な対応ができると思う。今後も、消防団との連携強化を図り、安全安心の確保に努めたい」と答えた。
 個別避難計画作成推進に要する経費について、穴井氏は「ソフト面での対策が大切。作成は困難を要すると思うので、しっかりと支援を」と要望。
 他にも、地域防災、地域生活支援の医療的ケア児の経費、要保護児童対策に要する経費などについても質問をした。
 午後からは、平野文活氏(日本共産党議員団)が質問を行った。