令和5年第2回別府市議会定例会が9日午前10時、開会した。会期はきょうから23日までの15日間。
定例会では、市執行部が令和5年度一般会計補正予算、特別会計補正予算の予算関係2件、条例関係7件、その他6件の計15議案を上程した。
はじめに長野恭紘別府市長が「去る4月23日の市長選挙におきまして、多くの市民の皆様の御信任をいただき、3期目の市政を担うことになりました。新たな任期におきましても『全ての施策の目的は市民の幸せのためにある』ことを念頭に、引き続き、これまで以上に市民の皆様に寄り添った市政運営に臨む決意です。来年は、いよいよ市制100周年の節目の年を迎えます。次の100年に向け、すべての人が幸せを実感できる市政運営を目指してまいります」と述べた。
今後の市政運営について「今年4月、子どもに対する様々な課題にワンストップで取り組むため、『こども部』を新設しました。子どもを第一に考え、包括的で切れ目のない支援体制で、子どもを真ん中に据えた政策を推進し『こどもまんなか社会』を実現します。持続可能な温泉観光地として新たな可能性を広げる『新湯治・ウェルネスツーリズム事業』を推進するため、市長公室に『新湯治・ウェルネスツーリズム推進室』を新設しました。別府の次の100年を見据え『医療・美容・健康』に特化した新たな観光モデルを確立することができるよう、全庁的に取り組んでまいります」とし、ユニバーサルツーリズム、別府市学校給食センター、市制施行100周年のプレイベントなどについてもふれた。
令和5年度一般会計補正予算について
▽補正額は12億5100万円の増額で、補正後の予算額は624億1200万円。
▽総務費は、バスやタクシーの乗務員が不足し、市民の移動手段に影響を及ぼす可能性があるため、乗務員の移住定住や免許の取得を支援することにより、乗務員を確保するとともに、夜間における市民の帰宅手段確保のため、市内を巡回する「ナイトバス」を運行する経費を計上。
▽民生費は、市民や観光客など、乳幼児連れの子育て世帯が安心して外出できるよう、別府駅構内に授乳やおむつ替えなどができる個室スペースを設置するための経費を計上。
▽農林水産業費は、農産物の域内経済循環を促進するため、農業者と宿泊・飲食業者をつなぐ「食×観光」プラットフォーム構築を目指し、地元農産物を活用した新商品開発を支援するとともに、旬の地元農産物を学校給食に提供できるよう、持続可能な体制を作るための経費を計上。
▽土木費は、公園の高付加価値化を図ることにより「やりたいことができる公園」を整備するため、市民を対象に実施したアンケート調査の結果を踏まえ、公園内に屋外体育施設を設置するための経費を計上。
▽教育費は、市制100周年記念プレイベントとして、「別府マーチング・カーニバル」を実施するための経費を計上。
特別会計補正予算について
▽補正額は1億7500万円の増額で、補正後の特別会計予算の総額は620億5300万円。
▽競輪事業において、デジタル戦略の一環として、紙車券からデジタル車券へと時代の変化へ対応するため、独自の競輪投票ポータルサイトを構築するための経費を計上。
条例関係は「別府市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について」は、新型コロナウイルス感染症により生じた事態に対処するための作業に従事した職員の特殊勤務手当の特例を廃止することに伴い、条例を改正しようとするもの―などを説明した。
今回、別府市旅館ホテル組合連合会から「Park―PFI事業『上人ヶ浜公園整備運営事業』に関する請願」が提出されており、観光建設水道委員会に付託することが決定した。