大分みらい信金と同友会が記念講演会

監督時代に感じたことなどに
ついて話した工藤氏

 みらいしんきん同友会設立45周年・大分みらい信用金庫創立100周年記念講演会が11日午後3時、別府ビーコンプラザで開催された。約500人が出席した。同友会は、大分みらい信用金庫の顧客の経営者でつくる団体。
 元福岡ソフトバンクホークス監督の工藤公康氏が「自分を変える勇気と覚悟~失敗から学んだ未来の拓きかた~」と題して講演をした。
 はじめに、森田展弘大分みらい信金理事長が「同友会は、経営者の会として設立され、12支部550人でスタートしましたが、現在は24支部約1600人の会に成長しました。工藤氏は、48歳まで現役の投手でした。並大抵の努力ではなかったと思います。講演を楽しんでください」とあいさつ。
 工藤氏は「チームを引き継いだ2015年は優勝しましたが、これは私の実績ではなく、前任者の実績。翌年は2位となり、自分自身、選手とどう向き合っていくかを考えました。当初、相手を理解せずに、自分の発言でチームが揺らぎ、コミュニケーション不足を反省した。自分の言い方1つで選手の気持ちが変わる。『伝えたつもり』はよくない。コミュニケーションをとることで、選手の主体性が上がる。育つ環境づくり、動ける環境づくりがコーチや監督の仕事だと思う」などと話した。
 一人ひとりの選手に向き合うため、選手はもちろん、コーチやトレーナーなど普段選手と密に接しているスタッフともコミュニケーションを取り、選手を理解することに務めたことや、選手が自分の欠点に気づいて修正が出来る環境づくり、失敗した時の声かけなど、1つ1つ学びながら監督として気を付けてきたことについて語った。「自分が変わることで、未来が変わる。いくつになってもチャレンジすることは大切だと思う」とした。
 最後に、樽谷寿生みらいしきん同友会代表幹事が閉会のあいさつして幕を閉じた。