大塚氏が消防本部に寄付

浜崎仁孝消防長に
寄付を手渡した大塚正信氏(左)

 市内小倉在住の大塚正信氏(76)が14日午後3時30分、別府市消防本部に現金10万円を寄付した。
 大塚氏の亡妻(11月2日に死去)は生前の2021年5月3日に救急隊に搬送された経緯があり、救急隊への感謝の意と今後の救急業務の充実を図っていただきたいとの趣旨により、現金10万円の寄付の申し出があった。
 消防長室で大塚氏から目録を受け取った浜崎仁孝消防長が「消防行政に深い理解を示していただき、ありがとうございます。いただいた寄付金は救急業務に活かすよう、そして市民の安全安心につながるよう務めます」とお礼を述べた。
 浜崎消防長、同席した永路尚道次長兼庶務課長との歓談の中、大塚氏は「119番通報して来ていただいて、救急処置をしていただいたお礼が出来ていなかった。早めにお礼をと思っていたのですが、11月2日に亡くなりました。前々から思っていた消防への感謝の気持ちを伝えたいと思いました」
 「(病院に)運んでいただくだけでもありがたい。最初に電話を入れたとき、指令室の方が冷静沈着に今の状態などを聞き、心臓マッサージの仕方、救急車がまもなく到着しますなど私を安心させるような声でした。救急車での搬送をしていただき、本当にありがたかったです。本当に心に沁みる感じがしました」と述べ、亡妻との日々や通報したときのことを思い出したのか目を潤ませる場面もあった。
 浜崎消防長は「(今回のような市民に)接するときは『自分の家族が悪くなったときのように接する』ということを全職員がするようにしています。このようなお言葉をいただき、我々も救急業務、消防業務に一生懸命頑張ります」と答えた。