別府市と別府市社会福祉協議会は、別府市市民後見人養成講座の修了式を11日午後3時から、市社会福祉会館で行った。35人が修了を迎えた。
国が定める成年後見制度利用促進基本計画に基づいて、権利擁護支援の地域連携ネットワーク構築事業の一環として行われた。成年後見制度の利用促進に向けて、受け皿である人材育成が目的。
講座は昨年10月5日から今月11日まで、11回(実習含む)行われた。家族法や財産法などの法律関係や生活保護、年金などの制度について、財産目録の作成などを学んだ。
中西康太市福祉共生部長が「超高齢化社会の到来で、市民後見人につなげる地域体制が広げられています。介護が必要になっても、住み慣れた地域で安心して生活できるための一役を担う制度。3カ月間の長きにわたり、法律や制度などの基礎知識を習得してもらい、実践的な研修を重ねてきました。それぞれの立場で、必要とする人に寄り添い、尊厳を守り、権利擁護サポーター役として心強く思います」とあいさつ。代表者に修了証を授与した。
受講生を代表して、安部政幸さん(70)が「金融機関に勤めていて、退職後は様々なボランティア活動をやった。経験を生かして、自分に出来ることをやりたい」。大野明美さん(56)は「周囲に、後見人とまではいかなくても補佐とかが必要ではないかと思える人がいる。いろんな知識を学べて、これからの自分のこを考えるきっかけにもなった」とそれぞれ感想を述べた。
修了生には、1月下旬から2月上旬にかけて、後見人としての最終面接が行われる。