生体センサーなど活用しデータを分析

認知症研究事業について関係者が
市役所を訪れて説明をした

 別府市が大分大学と認知症研究事業として、認知症早期検知・予防ツール開発のためのコホート研究を行うに伴い、22日午後3時15分、長野恭紘別府市長に事業説明を行った。
 研究は「生体センサーを活用した脳内アミロイドβ(ベータ)蓄積の早期検知・予防ツールの開発」。認知症の6割強を占めるといわれているアルツハイマー病は、発症の約20年前から原因タンパク質である「アミロイドベータ」が脳内に蓄積され始めると言われている。近年、これを除去する抗体薬が開発され、早期検出の重要性が増している。一方で、従来の検出方法は高コストで脳脊髄液検査では身体の負担も大きいことが大きな課題となっている。
 研究では、リストバンド型の生体センサーを使って身体活動等の生体データを分析すると共に、血液検査やMRI検査などを行う。データを基に社会実装モデルをつくる。社会実装では、地域実装型デジタルシステムとして組み込むことで、住民は自宅で認知症検診と予防、健康モニタリングなどができ、医療では診断の補助と効率化、遠隔診療などの推進が図れる。また、早期発見・治療・予防を行うことで、医療費や介護保険料の削減、健康寿命の延伸などが期待できるという。
 研究開発代表の木村成志大分大学医学部神経内科教授をはじめ、研究に協力する製薬会社、ヘルスケア関連サービス会社、AI関連企業などの関係者11人が別府市役所を訪れた。
 木村教授は「MCI(軽度認知障害)の段階で早期発見されると、4割が健康を取り戻せると言われています。早期に発見し、治療、予防をすることが最も大事。通常なら50万円ほどかかる検査ですが、研究なので無料で出来るメリットがある。大切なのは、運動習慣、良い睡眠、コミュニケーション。別府は共同温泉でのコミュニティがあり、興味深い。温泉の効果がどのようにあるのかも分かると思う。市医師会にはとても協力してもらい、感謝しています。多くの市民に参加してもらい、関心を持ってもらいたい」と話した。
 長野市長は「温泉とのかけ合わせも1つの新しいアプローチだと思います。温泉との相性は、きっと良い。結果を期待しています」と答えた。
 研究は9月から来年3月末まで行われ、対象は、50歳以上の別府市民800人。研究に参加するには、事前説明会に出席することが必要。研究内容を理解し、同意した人は健診を受診してもらう。説明会は、▽9月6日=市朝日大平山地区公民館、午後2時▽10月16日=市保健センター、午後2時▽11月27日=市北部地区公民館、午後3時▽12月11日=野口ふれあい交流センター、午後2時▽1月24日=市北部コミュニティセンター、午前10時▽2月19日=市南部地区公民館、午後1時▽3月5日=市保健センター、午後1時。申し込み方法は、市報8月号に掲載する。