九州の東の玄関口としての拠点化戦略フォローアップ会議(委員長・幸重綱二ツーリズムおおいた会長、22人)は21日午後1時、県庁で会議を開いた。
大分県では、九州内外から多くの人・物が、フェリー、航空機、長距離バス、鉄道、RORO船(フェリーのようにランプを備え、トレーラーなどの車両を収納する車両甲板を持つ貨物船)、コンテナ船、クルーズ船及び高規格幹線道路等を利用して、大分県を介して行き来するとともに、港、空港、バスターミナル、駅などが、人と物を受け入れ、次の輸送拠点に円滑に橋渡しすることで、大分県が九州の人・物の流れの主要な拠点となることを目指している。
広瀬勝貞大分県知事が「海上のアクセスのため、もう1度ホバークラフトを復活させることになった。空の港としては、大分空港のを宇宙への港ということで、水平型の打ち上げをする。大分空港はこれから面白くなると思う。港では、別府国際観光港の整備はまだ不十分なところもあり、もっと魅力的な港にしていきたい。空港にしろ港にしろ、つなぐ道路も大事」などと話した。
議事では、戦略の進捗状況と令和2年度の取り組みについて、人の流れの拠点化と物の流れの拠点化、交通インフラの整備について説明をした。
別府国際観光港は、人流拠点として、令和4年末に関西航路のフェリーが大型化することに対応した埠頭整備を計画。大分市寄りの場所ににぎわい空間の創出。老朽化した建物を統合する。国と県による一体的な整備を推進する。令和2年度は、国は航路・泊地浚渫、沖防波堤延伸。県は岸壁及び埠頭用地の調査・設計を行う。
委員からは「にぎわい空間の創出というなら、フェリーの利用客やクルーズ船の客からは少し遠い。直接利用できる動線がないと意味がないと思う」「(新型インフルの影響で)クルーズ船は来ない状況になっているのだから、別府港の整備は準備をしても遅らせても良いのではないか」との意見が出た。県は「動線をいかに確保するかは、重要な観点。PFI提案の際にモビリティ的なものを組み込めるか、提案してもらいたいと思う」「クルーズ船の客のみを考えて整備するのではなく、中長期的な視点で官民一体となって整備に取り組みたい」と述べた。
また、海上アクセスの導入について、県が船舶等を保有して民間事業者が運航を行う「上下分離方式」を採用すること、大分空港における一体的で戦略的な経営を行うコンセッションの検討、スペースポートの取り組み、竹田津港と佐賀関港のフェリーターミナルの乗り継ぎを円滑にする取り組みなどについても説明が行われた。