癒やしと元気のおもてなし

別符観光復興に向けて花とアマビエのバナーフラッグでおもてなし

 別府花商組合(荒金則之組合長)の青年部(恒松宗典代表)は6日、別府駅前通りの街灯にフラワーハンギングバスケットと県立芸術緑丘高校の生徒の協力で疫病退散妖怪の「アマビエ」をモチーフにしたバナーフラッグを設置する「おんせん県大分!華町別府復興おもてなし」事業をスタートさせた。大分県の令和2年度新型コロナウイルス感染症対応緊急支援事業を活用した。11月末まで行う予定。
 新型コロナの影響で観光産業が大きく落ち込む中、10月からは東京も含めたGoToトラベルなどのキャンペーンが本格的に始まり、訪れた観光客や市民が明るく華やかな気持ちになるような雰囲気を演出して、おもてなし再開を呼びかける取り組み。
 バナーフラッグを手がけたのは、芸術緑丘高校の美術科ビジュアルデザイン科の生徒14人。それぞれに可愛らしいアマビエのデザインを13種類作り上げ、通りの両側30基に取り付けた。
 花はベゴニア、キンセンカ、ナデシコの3種類で20基に設置。前日に集って仕込みをして、当日は青年部のメンバー8人が同日正午から約3時間半かけて花が美しく見えるように試行錯誤をしながら取り付けた。
 午後4時からオープニングセレモニーを行った。恒松代表が「今年に入ってから、新型コロナで様々な業界が打撃を受け、花業界も入学式や卒業式などの中止により影響を受けました。しかし、観光業はさらに影響を受けている。花で癒やしを提供し、気持ちが明るくなったりストレスが減ればと思います。多くの人に見てもらいたい」とあいさつ。
 来賓の後藤豊・大分県東部振興局長が「コロナの影響で様々なイベントが中止となりました。花の消費も減っており、厳しい状況だと思います。疲弊した地域の復興への取り組みを支援しています。お客様を花でもてなす演出をすることは、よい取り組みで引き続き、事業を活用してもらい支援をしていきたい」と祝辞。
 商店街の照山秀逸理事長、赤嶺リサ別府料飲組合理事長も歓迎のことばを述べた。
 バナーフラッグを担当した芸術緑丘高校の中村日菜子さん(18)=3年生=は完成したフラッグを見て「うれしく、光栄に思います。観光客とか皆さん外に出る機会が減っていると思うので、見て明るくなる絵を描きたかった。フラッグを見て、頑張るぞという気持ちになってもらえたら」と笑顔で話した。

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