北鉄輪在住の平川豪男さん(86)に警察庁と全日本交通安全協会から優良運転者の交通栄誉章緑十字銀章が贈られ12日午後2時、矢野哲幸別府警察署長が伝達した。
伝達式では、50年間の無事故無違反を達成した平川さんに表彰状、伴侶の和子さんに感謝状を手渡した矢野署長が「無免許運転、飲酒運転は悪いことが分かって運転しているが、違反のほとんどの場合が、アクセルを踏み過ぎた、一時停止違反など過失によるもの。一言で50年と言っても、本当に長い間、瞬間瞬間を大事にハンドルを握っており、事故や違反をしないよう気をつけてきた積み重ねです。今後もご自愛して安全運転して下さい」と述べた。
平川さんは熊本県長洲町出身。昭和30年、自衛隊で運転免許を取得。昭和39(1964)年に開催された東京五輪では、運転手としてオランダの団長らを乗せて東京を走ったという経歴の持ち主。
自衛隊を53歳で退任したあと、65歳までひょうたん温泉で清掃作業などをした。運転は今でもしており、買い物や病院に行っている。
受章について「言葉にならないくらい、嬉しい。いつも交通法規を守り、真剣に運転している。妻を助手席に乗せて運転しているときでも、運転に集中するため話をしない。交通事故を起こさないよう、周囲にも気を配っている。運転免許を取ったのが自衛隊だったので、それが良かったのかも」と取材中も背筋をピンとしていた。