令和3年第2回別府市議会定例会は29日午前10時、総務企画消防・観光建設水道・厚生環境教育の各委員会が付託を受けた議案に対する報告、討論、表決、市教育委員会委員の任命・市職員兆回審査委員会委員の選任・副市長の選任、別杵速見地域広域市町村圏事務組合議会議員の選出についてなどを行い、閉会した。
▽総務企画消防委員会の桝田貢副委員長は、令和3年度別府市一般会計補正予算の総務課及び財政課部分について「亀川駅南側市有地などの土地売払収入5188万5千円を追加計上することに伴い、当該収入を公共施設保全実行計画の財源とし、別府市公共施設再編整備基金に積み立てるとの説明があった。委員から売却までの経緯と地元住民との協議に関する質疑があり、当局から亀川駅前広場整備のため取得した土地の残地であり『亀川地区まちづくり推進協議会』において、出張所の移転候補地として検討された時期に地元住民との協議をしていたことから、今回の売却にあたっては、改めて協議の場を設けていないとの答弁があった」と説明した。そのほか、旧山の手中学校及び旧朝日出張所跡地並びに公設地方卸売市場の今後の知活用方針策定、別府市行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部改正などについても説明した。
▽観光建設水道委員会の三重忠昭委員長は、令和3年度別府市一般会計補正予算の産業政策課部分について「シルバー人材センターがJAべっぷ日出亀川駅前支店へ移転することに伴い、老朽化した既存の建物を解体するため、アスベスト調査委託料を予算計上するものと説明があった。委員から、建物のアスベスト調査を行う具体的な理由について質疑があった。当局から解体し、跡地については売却する方針であるとの答弁があった」と説明した。そのほか、
新型コロナウイルス感染症の収束後を見据え理想の別府観光のあり方を検討するための事業、新型コロナウイルス感染症の影響により市営温泉入浴者が減少したことに伴い令和2年7月から令和3年3月までの期間を対象に指定管理者に対する減収負担金の予算計上などについて説明した。
▽総務企画消防委員会の荒金卓雄委員長は、令和3年度別府市一般会計補正予算のスポーツ健康課及び社会教育課部分について「指定管理者制度を導入している別府市総合体育館及び別府市コミュニティーセンターにおいて、新型コロナウイルス感染症の影響により利用者が減少したことに伴い、利用料金の減収等を負担するため、令和2年7月から令和3年3月までの9カ月間における減収負担金を計上すると説明があった。委員から令和3年4月に改訂された『別府市指定管理者制度運用ガイドライン』を踏まえ、『著しく多額の余剰金が発生したと考えらえる場合』の取り扱いを含め、次の指定管理者の更新の際に慎重な協議をしていただきたいと意見があった」と説明した。
そのほか、旧山の手中学校跡地の利活用の検討、市有地の貸付についてなども説明した。
報告後、順番に平野文活議員(日本共産党議員団)が反対討論、阿部真一議員(自民党議員団)が賛成討論、泉武弘議員(行財政改革クラブ)が反対討論をした。3委員会が審査した議案は、賛成多数および全会一致で可決した。
別府市教育委員会委員1人の任命、市職員懲戒審査委員会委員1人の選任があり、議会は異議なく同意した。
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続いて、長野恭紘別府市長が「副市長選任につき議会の同意を求めることについて」の提案理由を「コロナ禍を乗り越えるため、アフターコロナを見据え本市経済の活性化に迅速に取り組み、地方創生を強力に推進するとともに諸課題の解決に向けての態勢を構築するため、再び副市長を2人置くこととするため、同意を求めるものであります」と説明。議会は、賛成多数で同意を与えることを決定した。
副市長選任について議会から同意が得られた松﨑智一氏(41)は「微力ながら全身全霊をかけて職責をまっとうしたいと思います。コロナ禍の状況においては、一刻も早い収束と経済の回復などの取り組みが求められています。まだまだ困難な局面はあるかと思いますが、議員の皆さんからのご指導、ご鞭撻を賜り、長野市長のリーダーシップのもと、職員一同協力して行きたいと思います。この状況を乗り越え、再び活気あふれる町にしていきたいと思います」とあいさつした。
本日付で就任した松﨑氏は、平成14年4月に経済産業省に入省。29年6月に文部科学省スポーツ庁健康スポーツ課長補佐、令和元年6月に中小企業庁経営支援部経営支援課長補佐を歴任している。
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続いて、一般会計繰越明許費計算書の提出、令和2年度別府市水道事業会計予算繰越計算書の提出、令和2年度別府市公共下水道事業会計予算繰越計算書の提出、一般財団法人別府市綜合振興センターの経営状況説明書類の提出、一般財団法人大分県東部勤労者福祉サービスセンターの経営状況説明書類の提出、一般財団法人別府市産業連携・協働プラットホームB―bizLINKの経営状況説明書類の提出、市長専決処分について報告があった。
別杵速見地域広域市町村圏事務組合議会議員の選出が行われた。
議員提出議案として、安部一郎議員(自民党議員団)が第3号「別府市議会会議規則の一部改正」、三重忠昭議員(市民クラブ)が第4号「義務教育費国庫負担制度堅持・教育予算拡充を求める意見書」、平野文活議員が第5号「持続化給付金、家賃支援給付金の再支給を求める意見書」が3議員から提出された。第3号、第4号は全会一致で可決、第5号は賛成少数で否決された。
議員派遣について、各会派が一般行政視察を行う。