別府市で初めて夏に成人式

新成人を代表して佐藤るうさんが誓いの言葉を述べた

 別府市と別府市教育委員会は「令和3年別府市成人式」を14日午前11時、中央公会堂2階大ホールで開催した。本来は、1月10日に予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の状況を考慮、初めて夏にオンラインでの開催とした。
 市内で、成人を迎えたのは、男性726人、女性771人の計1497人。
 式典は、CDによる国歌演奏後、主催者を代表して長野恭紘別府市長が「新成人になった皆さん、おめでとうございます。新型コロナウイルスの影響で常識が大きく変わりました。これだけ劇的な変化が起こり、私たちも変わらざるを得ないときこそ、ルールが変わりチャンスが訪れる。別府市の伝統工芸の竹のように、どんな時代になっても皆さんがしなやかに力強く生き抜いていく人間性を養って下さい」と式辞。
 続いて、寺岡悌二教育長が「皆さんは20年と長きにわたり、多くの皆さまに支えられて励まされ、本日を迎えました。お世話になった皆さまへの感謝を忘れずに、胸に刻み、これから先、本日を節目として大人としての自覚と責任を持って輝かしい一歩を踏み出してほしいと思います」と日本語と英語で祝辞を述べた。
 長野市長から新成人の野田優水さん(青山中学校出身)に記念品(布バッグ)が贈呈された。
 続いて、来賓の松川章三別府市議会議長が「皆さまが立派に成長され、この日を迎えられたのは御両親をはじめとする身近にいる方々の深い愛情によるものです。もう一度幼い日のことを思い出し、皆さまを育てて下さった方々への感謝の気持ちを忘れないで下さい」と祝辞を述べた。
 最後に、新成人を代表して佐藤るうさん(青山中学校出身)が「世界中で新型コロナウイルス感染症の蔓延が収まらない中、私たちの生活はさまざまな場面で制限されています。大学の授業のオンライン化、在宅勤務への移行、外出自粛など新型コロナウイルス感染症拡大防止対策によって、家族や友人たちと会うことが難しくなり、外に出かける機会も減りました。当たり前の日常が一変したこと。今回延期された成人式も、執り行われるか不安でした。また友人と直接会えないことは残念ではありますが、このような大変な時代だからこそ『出来ない』ではなく『どうしたら出来る』のかを考えて行動することで、一つひとつの壁を乗り越えられることを実感しました。これまで『無償の愛』を持って育ててくれた家族や苦楽を共にしてきた友人など多くの支えがこれからも必要です。自分を支えて下さった方々への感謝の気持ちを忘れず、困難を乗り越えながらも常に未来に向かって前進していくことをここに宣言し、誓いの言葉とします」と誓いの言葉を力強く宣誓した。
 例年、式典前後に友人との再会を喜び記念撮影をする姿のある成人式だが、今年はその姿はなく、新成人100人以上がオンライン中継(YouTube)で視聴した。